お店に入ると店員が必ず「こんにちは!」と言う

お店の中の様子
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店のドアをあけると笑顔の店員が「こんにちは!」と、まるで友達かのように声をかけてきます。衣服店でもレストランでもファーストフード店でも、まずは「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは!」。初対面であっても「今日はどんな気分? いい感じ?」と明るい声が弾むのが当たり前。

そしてお店を出るときは「ありがとう。よい一日を!」「ありがとう。あなたもね!」と掛け合う習慣です。お客相手だとしても“人”として向き合う心からくるものと聞いたことがありますが、この声の掛け合いは、人と人との距離がふわりと縮まる不思議な力があります。

お店でひとりで座っていると気軽に相席を求められる

カフェの中の様子

たとえばカフェテリアなどで混雑してきたとき、私が1人で2~4人用のテーブルに座っていると「この席あいてる? 座っていい?」と声をかけられることが多々あります。お互いの空間を尊重しながらも気負わず時間を共有することに、まったく違和感を感じない人たちなんです。

以前、目の前に同世代のスペイン女性が座ったとき「今日は寒いね」「ほんと最近雨が多くて嫌よね」なんてゆるい会話をして、「じゃまたね」と分かれました。単独でいるのに適度に穏やかな繋がりがある相席。人懐っこくて他人と関わることを楽しむ文化の象徴のように思えます。