地震の被害を受けにくい家にするには、キッチン周りの収納にもきちんと対策を施しておくことが大切です。対策していないと、ラックの転倒や家電の落下などを引き起こし、原状復帰に思わぬ時間や費用がかかってしまうことも。防災のプロ・辻直美さんが実践している対策を参考に、自宅の地震対策を見直してみましょう。
すべての画像を見る(全7枚)危ないものは出しっぱなしにしない
よく使うものは、すぐ手に取れるところに出しておきたいものですが、
「地震が起こるとありとあらゆるものが凶器となって飛んできます。包丁類や割れもの、重い調理器具は収納を!」
と辻さん。ほうろう製の重い鍋が数m飛んだり、飛んできた菜箸が頸動脈に刺さって亡くなったケースもあったそう。
●開き戸はストッパーでロック!
小さな子どもの安全対策として売られているストッパーを使用。粘着テープではるだけ!
●動きやすいキャスターつきのワゴンもしっかりと固定!
キャスターつきワゴンには、移動させるとき以外は「キャスターストッパー」をつけて固定。
ものはしまうか動かないよう対策
キッチン周りに家電や食料の備蓄、調理道具などを収納するラックを設置している方も多いのではないでしょうか。事前に対策し、地震の際も被害が少ない収納を心がけましょう。
●“重いものは下に、軽いものは上に”がルール
キッチンに限らず、家具の重心を低くするのが防災×収納のセオリー。軽いもの(お茶など)は上段に、重いもの(備蓄の水など)を下段に置いてラックを安定させましょう。
「下を重くすることで安定し転倒予防になるほか、落下してきた重いものでケガするのも防げます」
●家電は使いやすい位置でOK!ただし揺れで飛ばない工夫を
「防災のために、日々の生活が不自由になるのは本末転倒」
と辻さん。家電は使いやすい場所でOK。辻家では熱に強いコルクシートの上に炊飯器を置いて飛び出し対策。