年齢を重ねるにつれ、自身の健康や老いについて考える時間も増えるもの。「Voicy」トップパーソナリティで二児の母でもある尾石晴さんも、以前は“老いゆく自分”に恐れを感じていたそう。しかし、考え方を変えたことで前向きなマインドを手に入れました。そこで今回は、尾石さんに変わっていく自分との向き合い方などお話を伺いました。

疲れている女性
考えることも多くなる40代(※画像はイメージです)

できなくなったことを憂うよりも、「新たに得たもの」を大切に

──平均寿命から考えると、40代は人生の折り返し地点。いろいろと考える機会も増える時期ですが、尾石さんは年齢を重ねることへの恐怖はありませんか?

尾石晴さん(以下、尾石):これは、著書『からまる毎日のほぐし方』(扶桑社刊)でも、40代は人生のゴールの折り返しだと思うと怖かった話を少し書いたのですが、昔は老いへの恐怖も少しありましたね。

でも、そんな考えを変えてくれたのが、不調に悩む激務会社員時代に始めた「ヨガ」の存在です。筋力は加齢とともに衰えていくものだから、年齢を重ねて思うようにポーズを取れなくなるのは不思議なことではありません。けれど、大切なのは「できないからダメだ」と考えことではなく、そんな自分と向き合ってどう受け入れるかということです。

たとえばですが、年齢を重ねて私の骨盤底筋群が弱り、尿漏れが気になるようになったら、遠出ができないと落ち込むのではなく、代わりに家での時間を充実させられるように工夫すると思います。それって、新しく得たものですよね。

人は失っていくものに目を向けがちですが、「できなくなってしまった」ではなく、「別のできることが新たに増えた」と考えたほうが人生は豊かになると思います。

──尾石さんは、年齢を重ねるなかで楽しみにしていることはありますか。

尾石:長男を出産してからずっと家族と一緒に行動しているので、子どもの手が離れたあとはひとりで旅行や飲食店に行こうと計画しています。20代や30代ではできない、年齢を重ねたからこその“ひとり時間の楽しみ方”ってあると思うんです。

インドのアシュラムに行ってヨガの勉強をしたり、海外のおひとりさまツアーに参加したり、この先も臆することなく経験値を積んでいきたいです!

背中を押してくれる人と意識的につながるようにする

──「年を重ねて挑戦がおっくうになる」という人も多い気がしますが、物事に前向きに取り組むためのコツはありますか。

尾石:私自身は新奇探索性が強いタイプですが、とはいえ全方向に興味があるわけではなない。だからこそ、自分がおっくうになりがちな分野に詳しく、背中を押してくれる人と意識的につながるようにしています。

「慎重な性格だけどなにか始めたい」と思っている人は、どんなコミュニティでもいいので「とりあえずやってみようよ!」と巻き込んでくれる人と過ごすのがおすすめです。おっくうさから逃れられ、挑戦へのハードルもグッと下がるはずですよ。