私らしく、心地よく。心に響くスウェーデンの言葉たち

暖炉の前にいる川上麻衣子さん
約15年前に滞在した際、スウェーデンの友人宅にて
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スウェーデンを訪れるたびに感じる心地よさは、子どもも大人も、障害者であっても、老人であっても「自立」できる環境にあることだと感じます。そのスウェーデンには「フィーカ」以外にも魅力的な言葉がいくつもあります。

●ラーゴム:私らしく、ちょうどよく

カフェで過ごすスウェーデンの老夫婦
貴重な日光を楽しむスウェーデンの老夫婦

「ちょうどよい」を意味する「Lagom(ラーゴム)」。人それぞれがそれぞれに、ちょうどよいと感じる感覚を大切にしてくれる言葉。私の心地よさが、人と違っていても、私にとってはちょうどよい塩梅。身の丈にあった居心地のよさ、と言った感覚でしょうか。

例えば、人間関係で疲れてしまう原因は、集団の中に溶け込めない違和感から始まることが多いように感じます。「私、空気読めてないのかもしれない」と思う瞬間、居心地悪いですよね。「私には、私のよい加減があるんです!」そんなふうにも訳せるラーゴム。

●ミューシグ:心地よく

カフェのテーブル
ストックホルムのカフェ。テーブルには優しいキャンドルの光

また似た意味を持つ「mysig(ミューシグ)」という言葉は、スウェーデンの人たちが優しい光に包まれて穏やかに過ごす、「気持ちよさ」「心地よさ」を表しています。一年をとおして、どんな場所であっても、揺らぐキャンドルの炎。

夏であろうと冬であろうと、朝であろうか夜であろうか。自宅に招かれればもちろんですが、街中のコンビニであっても、入り口にはキャンドルの炎が揺れています。

スウェーデンの人たちが、暖かい光を大切に暮らしているからこそ生まれたミューシグという心地よさなのでしょう。

●ピッスラ:生活のひと手間を楽しむ

ハート柄のグラス
自作のガラス工芸作品。グラスに好きな絵を入れる…これもピッスラの精神

そしてもう一つ好きな言葉が「pyssla(ピッスラ)」。手づくりとも訳せますが、生活の中のひと手間と言った方がしっくりときます。

木製のハンガーに絵を描いてみたり、定番のシャツに刺繍を施してみたり。友達を招くテーブルには季節の植物とともに、石に描かれたゲストの名前を見つけて、ほっこりした経験が何度もあります。

たくさんの種類がある心地よさ。ちょっとしたことで見つかるあなただけのラーゴム。心地よい場所を見つけていきましょうね。

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