ペットの柴犬の写真をX(旧Twitter)に投稿し続け、その自然体のかわいさが人気となっている@inu_10kg。ESSEonlineでは、飼い主で写真家の北田瑞絵さんが、「犬」と家族の日々をつづっていきます。第77回は、「犬用スロープを手づくりした年末年始」について。

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框を毎日上り下りしている犬(2024/09/14)
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犬のために「スロープ」をつくることに

犬は土間から座敷をつなぐ式台と上がり框(かまち)を毎日上り下りしている。コンクリートに手足をつく負担を考えて、昨年から土間にマットを敷くようになった。

2024/09/14
2024/12/04、みかん畑の母と犬

そして今回、式台と上がり框の段差にスロープを設置することになった。以前からいつかはスロープにしようと話していたが、着手したのは母と私であった。

12月30日、物置で眠っていた木材を掘り出し、あとホームセンターでスノコなどを調達した。「10kgの犬が歩けるスロープにしたくて」と店員のおっちゃんに相談すると「そしたらうちの猫の倍やから」とおっちゃんの頭の中で5kgの猫が鳴いた。

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12月31日、犬が見守るなか作業をはじめる。すぐに自分がDIYのデの字もない初心者だったと思い知る。あの、ほんまに、なんだこりゃ。動画で見るのと自分でやるのは全然ちゃいますよね。心折れそうだ、しかし引き下がれやんからがんばる。

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小雨が降ってきて、犬は屋根の下に移動した。なんだか遠くから犬が「ほんまに…?」と、どことなく不安げな表情で見ている。いつの間にか夕方となり、この日は終了した。

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翌日、1月1日。口を出すのを遠慮していた父がいよいよ見ていられなくなったらしい。父が設計を見直し、そして補強し、数時間後には土台ができ上がった。人には人の乳酸菌、人には人の得意分野。

あとはわたくしめがスノコのすき間が気にならないよう分厚いマットを両面テープとボンドで貼らせてもらいます。マットも一昨日ホームセンターで購入した。

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録画した『スロウトレイン』を見ながら、地道に貼っていって…なんとあと一歩で足らず、七分袖みたいになった。もうええてを飲み込む。ドラマがよかったので明るさを保てた。

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1月2日朝、なんと犬が七分袖のスロープを使って土間に駆け降りていた! スロープを設置しても、もしかしたら犬は使わないかもしれないがそれは仕方ないと期待はせずに、だけど心を込めてつくっていた。とはいえやはり犬の身体を案じて贈るので、使われたらうれしいなぁ。