海外に来ても、変わらなかったこと3つ

スペインに来ても、結局変わらなかったことを紹介します。

●交流が下手なまま

バー
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「友達をつくりたいなら、もっとスペイン人に声を話かけなよ」というのはよくいわれること。現地に住んでいるからこそ交流ができる絶好の機会だとわかっています。私も海外に行けばバーのカウンターで話しかけるような人になれるのかと思っていました。

でも、もともと自分から話しかけたり連絡を取ったり中心的に活躍することが苦手なタイプ。住む環境がこんなに変わっても、性格は大きく変わらないことを実感しています。受け身タイプで海外向きではないかもしれませんが、性格を変えてまで無理することはやめ、マイペースに暮らしています。

●大きなジェスチャーができない

スペイン人の仮想

スペイン人のジェスチャーはとにかくオーバーです。驚きもうれしさも悲しみも、大声をあげたり、抱き合ってジャンプまでしています。そんな仲間と過ごしていたら、私もそうなるのかと思いましたが、実際に私がその場にいても少し外側でフフッと笑う程度です。

私なりの喜怒哀楽は、以前より出しているつもりですが、どうもうまくできません。これでも挨拶の恒例であるハグだけは自然にできるようになりました。最初は肌を近づけるのも頬の傾き加減もしっくりきませんでしたが、私にしては少しばかり成長したように思います。

●語学学習が苦手

語学学習

海外暮らしでは元も子もありませんが、正直に言えば、語学には今でも苦手意識があります。私はスペインでの生活をきっかけにスペイン語の勉強を始めましたが、53歳でゼロからスタートした語学学習は、まずはローマ字の生活に慣れるのに1年、外国の人を目の前にして緊張しなくなるのに1年、やっと最近挨拶言葉や気持ちがメモを見ずに伝えられるようになりました。

「住んでいたらそのうちペラペラになるでしょ」。たくさんの人に言われましたし、私もそう思っていました。でも語学学習はたゆまぬ努力と知識の吸収が必要です。毎日必ず勉強のタイミングはつくり、時間がかかってもいつか必ず! という思いだけはなくさずに進めていきたいと思っています。

生きることを一生懸命考えられるようになったのは海外がきっかけ

建物

日本で生活していたときは、明日も明後日も想像ができ、ある程度の安定感がありましたが、つねになにかに追われ今後の生き方まで考える余裕がありませんでした。

海外での生活は、電気がつかない、シャワーが出ない、盗難に、詐欺に…と珍事件が次々とあり、母国ではない場所で生活することに不安が尽きません。でもどうにかして「普通の日」を継続し、どうにかして生きていかなければ、と考えるようになりました。私が海外生活をしていちばん変わった部分は、生きることを一生懸命考えるようになったことかもしれません。