暑さにバテてやる気が出ない、夜によく眠れない、冷えてだるいなど、体の調子がイマイチな人は、不調を招く習慣を重ねている場合があります。ここでは、不調をケアする“養生のコツ”を漢方専門家の櫻井大典さんにお聞きしました。ハードルを上げすぎず、まずは生活や食習慣で体を立て直すことを心がけてみましょう。
すべての画像を見る(全3枚)バテてやる気が出ない
外に出れば暑さで体力を奪われ、屋内に入れば冷房にさらされる…。その繰り返しで体に負担がかかっています。熱をうまく逃し、胃に負担をかけない食事で体をいたわって。
●やる気が出ない日の食事は、ご飯+みそ汁でOK
冷たいものを食べすぎて「気血」をつくる「脾(胃腸)」が弱っている可能性が。
「食事は、ご飯と野菜たっぷりのみそ汁でシンプルに。ビタミンやミネラル、食物繊維がとれて、胃腸も温まります」(漢方専門家・櫻井大典さん、以下同)
米、イモ、ニンジン、カボチャ、バナナなど「脾」をいたわる甘味食材をうまく取り入れて。
●肩グルグル回し&屈伸で気と血の巡りアップ
元気の源「気血」を巡らせるためにも、軽く運動を。
「おすすめは肩回し。右手を右肩に、左手を左肩に置き、ひじで大きく円を描くように前回し10回、後ろ回し10回。その場で屈伸10回をするのも効果的です」
●メリハリをつくり食べ過ぎない
辛いものやビールがおいしい季節でも、連日はNG。
「辛いものは熱をこもらせイライラのもとに、冷たいビールは『脾』を弱らせます。平日は質素に、週末は好きなものを食べてメリハリを」
●そうめんにゆで卵プラスだけでも立派な養生
そうめんのような、あっさりしたものばかり食べていると「血」の原料がたりなくなります。
「体の土台になるような滋養のある食べ物を取り入れて。手軽なのが卵。ゆで卵ならコンビニでも手に入ります」
温かいスープは夏バテ予防の養生食
櫻井さん自身も夏バテ防止に食べているメニューがこちら。
ぶつ切りの豚スペアリブと冬瓜、薄切りショウガを鍋に入れてひたひたの水を加え、弱火で20分以上煮込みます。味つけは塩のみ。体の熱を取り、うるおいを補給します。