部屋にものを増やしすぎると散らかった印象になりますが、ただシンプルなだけの空間では退屈に。そんなときは自分に合ったものをひとつ取り入れるだけで、毎日の生活が楽しく豊かになります。エッセイストの金子由紀子さんは「シンプルで質の高い暮らし」を実践中。もの選びのルールについて伺いました。

木のボウルを持つ金子さん
大切なのは「もの選びを楽しむこと」
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センスより「納得して買えたか?」が大切

「“もの選び”で大切なのは、なによりも自分を知ること」と話す、金子由紀子さん。

「センスのいい人のもちものをマネしても、自分に合うとは限らない。まずは自分のライフスタイルや好みを見つめ、たくさんの候補のなかから時間をかけて選ぶ。その繰り返しで、自分らしい暮らしがつくられるのだと思います」

自分に合うものを知るために有効なのが、過去の「失敗」を生かすこと。

「手放すときは、なぜ使わなかったのか理由を考える。そうじゃないと、また同じ失敗をすることに。素材やサイズ、手に持ったときの感覚など、自分がなにを重視しているのか把握することで、納得のいくもの選びができます」

もの選びはライフステージに合わせて変わる

「50代になって子どもの手が離れてからは、必需品ではなくても、自分の心を満たすものを増やすように。以前は興味のなかったぬいぐるみや色柄のある器も取り入れるようになりました。ひとつひとつに物語が付随していることで、日々の幸せを感じられます」

子どもが巣立ってからはシンプルな白の器が味気なく思えてきて、旅先でも器をチェックするようになったそうです。

もの選びのルール:捨てるときに始末がいいもの

金子さんがものを選ぶとき、「捨てるとき」を考えるそう。実際に捨てるときに始末がいいからと購入したものを2つ紹介します。

●雑貨店で買った銭湯の脱衣カゴ

銭湯の脱衣カゴ

買うときはプラスチックではなく、「自然素材のもの」を。

「燃やせる素材なら、捨てるときの罪悪感が生じにくい。軽くて丈夫な脱衣カゴは洗濯物を分けたり、散らかったものをまとめたり…と部屋じゅうで活躍」

●元バイト先の喫茶店でもらった木のボウル

木のボウル

年季の入った木のボウルは、金子さんが学生時代にバイトしていた喫茶店で使っていたもの。

「閉店すると聞いてもらい受けました」