成長した子どもたちとのコミュニケーションが楽しい

笠原さん
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――それぞれに大人になった3人のお子さんたちと、仕事について話すこともありますか?

笠原:最近はすごくよく話しますよ。長男以外はみんな社会人ですから、同じ目線で話せるようになりました。次女は僕と同じ飲食業に進んだので、わかりあえる部分もありますしね。彼女は昔から自分でカフェをやりたいという夢があり、この春からおしゃれなカフェを展開している会社に就職したんですよ。今はまだ新人だから、あちこちの店舗を回って仕事を覚えている段階で、うちの店の近くの店舗にくることもあるんです。

前日に「明日そっちの店に行くよ」と言われた日は、買い物ついでに店をのぞきに行ったりしています。あんまり見てるとやばいおっさんだと思われるから、ほどほどにね。ただ、その店は僕にとってはおしゃれすぎて、店の入口がどこかもわからないし、注文の仕方もわからない。なんなら、店名もどう読んでいいのかわからない。だから、遠くから見ているだけですけどね。まぁ、朝早くて夜遅いけど、自分のやりたい道に向かっているから、それはよかったなと思いますね。

――忙しいながらも、お子さんたちとのコミュニケーションを大事にしているんですね。

笠原:子どもたちが成長したので、彼らと話すことが単純に楽しいんですよ。昔は「学校でなにかあったか?」とか、こっちから話題をふって聞き出す感じで、そのわりに盛り上がらないことも多くて。そこであるときから、「もう自分の話ばっかりしてやろう」と思ったんですよ。

子どもに気を遣わず、仕事でこんなことがあったとか、「こんな仕事したんだよ」という自慢とか。僕は外では絶対に自慢はしないけど、子どもにはまぁしてもいいかなと思って(笑)。そうしたら、会話が止まらなくなって、すごく気持ちよく話せるようになりましたね。最近は長女と2人でごはんに行くことが多いんですけど、仕事とか恋愛の話で、まぁ盛り上がりますね。