画廊と美術館での学芸員経験をもち、現在は美術エッセイストとして活躍中の小笠原洋子さん(74歳)。高齢者向けの3DK団地でひとり暮らしをしています。年金節約者の小笠原さんは、「ものは少なくシンプルに暮らす」ことをモットーに、楽しみながら節約をする日々。ゴミの量も少なくしているという小笠原さんに、ゴミを減らす理由と工夫を語ってもらいました。

小笠原洋子さん
節約を楽しみながら団地でひとり暮らしをする、小笠原洋子さん
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ゴミは意識的にきれいに捨てたい

ゴミの集積場

団地暮らしの私が住む号棟は、入口の真正面に集合ゴミ捨て場があります。幸いにも管理が行き届いているので、汚れたままになっていることがない点もありがたく思っています。集合住宅はひとりでもきちんと捨てる人がいると、つられてそのゴミ置き場は不思議と整頓が維持されるものです。

私はゴミこそきれいに捨てたいと思っているので、生ゴミの捨て方も、楽しみながら工夫しています。

ゴミはしっかり水気をきって捨てること

キッチンに立つ女性
小笠原さんの自宅のキッチン

生ゴミは、第一に水気を完璧にきることです。水分が残っていると、どんなに工夫してもオジャン。びしょびしょな状態では、きれいに捨てようなんて気にもなれなくなります。

とくに魚の内臓などは処理がなかなか大変です。私は、じゃあじゃあ水を流しながら内臓を出すまえに、乾いてる流しにチラシや新聞紙などを敷き置き、だいたいの内臓を指で出して紙の上に落とし、紙ごと捨てています。またジャガイモの皮などは、流しの中に直接切り落とし、剥き終わったらすぐに指でつまんでゴミ袋に捨てます。水気はほとんどなしです。

ちなみにわが家では流しには三角コーナーを置きません。三角コーナーを置くと、上から次々と水気を含んだ生ゴミや食べ残しなどを投げ入れていくことになって、ついには水浸し。カゴからゴミ袋に移すとき、完全な水きりもできなくなってしまうのです。それにゴミを取り出したあとの、カゴを洗うのも一苦労です。しかもこれを一度でも怠ると、もう台所の清潔度は保てなくなってしまいます。

ゴミは極力から小さくして捨てること

ところでもう一点重要なのが、生ゴミを捨てる袋です。私の住む地域には指定のゴミ袋がありますが、いくらチラシなどで包んだ内臓でも、そのまま指定袋には入れません。

そもそもわが家は生ゴミ量が少ないので、いちばん小さな指定袋でも満杯になるのに2週間分ほどかかります。ゴミは一時的にベランダに置で保管するため、そこでにおいを放つことを避けたいのです。

小さくしたゴミ

そこで、1日分のゴミをまず薄いポリ袋に入れ、おにぎりのように固く丸めて、それをテープで止めてから指定袋に入れるようにしています。これで、においがもれるのを防ぐことがきます。

ゴミを捨てに行く頻度も少なく、結果的に自分にとってもラクになります。

※ ここで紹介する例は、著者の住む自治体での場合です。ゴミの捨て方は自治体によって異なるので、お住まいの地域のルールに従って処理するようにしてください。