葬儀や法事などで着る「喪服」。普段の服よりも出番が少ないフォーマル服は、年齢に応じて買い替えるべきか、レンタルにするべきか悩ましいものです。整理収納アドバイザーで、50代60代の暮らしについての著書をもつ原田さよさんは、かつて喪服を買い替えるか、レンタルするかで悩んだと言います。原田さんが出した答えは、買い替えること。その理由を紹介します。
すべての画像を見る(全3枚)たくさん服を手放してわかった「服をもつ基準」
筆者は、300枚以上もため込んでいた服を数年かけて減らしてきました。現在はフォーマル服を含めて45枚ほどの量になっています。ここまで服の整理をしてきてとくに変わったのが、服をもつ基準です。自分にとってちょうどいい服の量が分かってからは、その服をもっていることで、“私にプラスになるかどうか”で考えるようになりました。
たとえば今回ご紹介する、お通夜や告別式、法事のシーンで着用する"喪服"です。
私の場合は、20代の頃に買った礼服は、体型が変わった40代でいったん安価のものに買い換え、さらに50代半ばになった頃、少しよいものに買い替えました。40代は、教育費にまだまだお金がかかったため、滅多に出番のない喪服にお金を回せなかったのです。余裕ができた50代半ばで、それまでより、いい品質で今の体型に合う喪服に買い替えました。
喪服を買い替えるorレンタルする?年齢が判断の決め手
今振り返るならば、20~30代なら、レンタルの方がお得だったと思います。喪服の出番が、40代以上に比べると少ないですし、妊婦の可能性もあるので、もし家にあってもその喪服が着られない場合もあるからです。ただ、私がその年齢の頃には携帯電話もまだなかったので、気軽に検索して予約するということは難しかったのです。
40代以上ならば、着ていく出番も増えていきますし、更年期を終えていれば体型変化も落ち着くはずなので、買い替えておいたほうがラクだと思いました。
ここでお伝えしたいのは、購入かレンタルかで迷ったら、どちらが自分にプラスになるか考えてみることです。
喪服をもつ基準は「私にプラスになるかどうか」
喪服をもっていて「プラスになるかどうか」。50代半ばで、私が喪服を買い替える前に自分に確認したことは以下です。
・身体が入るなら、古い喪服のままでいくほうがお金がかからない?
・年齢と体型にふさわしいデザインのものに買い替えるほうが心身ともにラク?
多少サイズが合わなかったり古かったりという喪服でも、すでにあるのなら、我慢して着るほうがお金を使わなくてすみます。もし、レンタルなら着たあとの手入れも不要でラクです。でも、私の答えは、古い礼服を処分し、今の自分がゆったり着られる喪服に買い替えておくほうがプラスになると思ったのです。
そのほうが、お通夜や葬儀などの急な場面でも、その後の法事でも、すっと着て出かけられると思いました。スマホひとつあればなんでもできる時代ですが、より私自身がラクな方を取ったのです。