定年を迎え、おうち時間がより長くなる60代。今のうちから「終の棲家」を考えませんか? 住宅ローン完済後、自宅のリフォームやキャンピングカーでの旅を楽しんでいる、主婦でグラスサンドアーティストの岡本恵子さん(65歳)に、「老後を楽しむ」ヒントを教えていただきました。
住宅ローンに子育て…義務を卒業して、「終の棲家」と暮らしの優先順位を整理
すべての画像を見る(全4枚)岡本さんの自宅は神奈川県の海に近い高台にあります。30年以上前に夫の転勤が決まり、急きょ東京からこちらへ。当時は新築の建売住宅でした。
「ここに移ってから4人目の息子が誕生しました。その後も夫は単身赴任したり戻ったりの繰り返し。その夫も定年退職したし、家も築30年を超えたし。そこで、ここを終の棲家にしようと、4年前に思い切ってリフォームしたんです」
●いちばんの幸せは快適な家があることと全国に友達ができたこと
4人の子育てをしながら、途中からは岡本さんもパートに出るなどして、住宅ローンを50代で完済。夫の退職金はリフォーム代と、キャンピングカー購入に充てました。
「私はインドア派なんですが、夫はアウトドア派。子どもが小さいうちは家族でテントキャンプなどもしましたが、大きくなったらもうだれも行きたがらない(笑)。それでしばらく遠ざかっていたんですが、夫が岐阜へ単身赴任したとき、そこで知り合った方のキャンピングトレーラーにすっかり夢中になって帰ってきたんです。テントのキャンプよりラクみたいだし、ホテルを取って旅するより経済的。防災対策にもなるし、これならインドア派の私も楽しめそうと、15年前に中古のキャンピングカーを買ったんです。これが本当に大正解で」
いよいよ退職間近、というところで2台目を新車で購入しました。「おかげで全国に友達ができたし、仲間を訪ね歩く旅が今のいちばんの楽しみ。思い切って退職金ははたいちゃいましたが、老後を快適に暮らせる家と趣味が手に入ったのだから、これでよかったんだと思っています」
●岡本さん夫婦の暮らしの楽しみ
<愛猫とキャンピングカーでの旅を堪能>
旅の相棒もなんと猫! 愛猫のモカ君と日本中を旅します。2023年の夏は北海道を訪れました。
岡本家は大の愛猫家。庭先の太陽電池式ガーデンライトも猫の足形です。
<お菓子づくりも毎日が充実する趣味の1つ>
「子どもたちのためにもなる」と趣味の手づくりを極めたら、シンプルな焼き菓子もプロ並みの腕前に。
『ゆとりある日々を過ごしている人の素敵なお金の使い方 2024年度版』(扶桑社ムック)では、今回紹介した以外にも、自分らしいお金の使い方で幸せに暮らしている人たちを紹介。そのほか、年金のもらい方、老後の安心な住まいなど、プロのアドバイスも満載です。