大の漫画好きとしても知られるTHE ALFEEのリーダー・高見沢俊彦さん。ここでは、そんな高見沢さんが今イチオシの漫画を紹介! 今回は、文明社会が崩壊した世界を旅する、女子高校生と柴犬の物語『世界の終わりに柴犬と』です。
女子高生と柴犬の少し不思議な物語『世界の終わりに柴犬と』
『世界の終わりに柴犬と』石原 雄/著 KADOKAWA刊 (1)~(4)巻
舞台は文明が崩壊した終末世界。人類最後の生き残りであるクールな女子高生ご主人が、言葉を話す物知りな柴犬ハルと冒険を続ける。荒廃した世界で1人と1匹が醸し出す、くすっと笑えて少し不思議なストーリー。
世界の終わりに柴犬と(MFC)
もう少し周囲に優しく接しようと思った深い作品
文明社会が崩壊した世界で、主人公の女子高校生と柴犬ハルは旅を続けています。しかもハルは人間の言葉を喋しゃべるというシュールな設定で、主人公と犬との会話が哲学的で中々面白い。主人公以外の人間は絶滅しているのに、動物だけは生き残っていて柴犬以外の犬も登場します。それぞれの犬の持ち味が生かされていて犬好きにはたまりません。ただ主人公が猫派と知るや焦るハルの表情がこれ又可愛い。
以前、犬を飼っていましたが、亡くなった時、後悔の二文字が心に刻まれたのをふと思い出しました。猫も結構好きですが、やっぱり自分は犬派なんだなと、この作品を読んであらためて思った次第です。
文明が崩壊したあと、生きることに関しては人間よりも動物の方が優秀だと思います。そう考えると、このコミックはある意味人生の指南書かもしれませんね。読み終えたあと、個人的にもう少し周囲に優しく接しようと思ったり、かなり深いコミックでした。