日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「なんとか修復しようと努力をしていた自分がかわいそうだった」と涙を浮かべる綾子さん(仮名・50代)。20年を超えるレスの夫婦生活は苦しい思い出ばかり。なかでも一番屈辱的だったという、夫の二度目の不倫のときを振り返っていただきました。

◆前回のお話はこちら!

「夫と別れてください」長男をおんぶして浮気相手の実家へ直談判:セックスレス・綾子さんの場合3

寝込んだ妻子をほったらかして、夫は愛人の元へ

レスになると浮気をしてしまう夫の女性問題に頭を悩ませる綾子さん。第1子の産後に夫が女子大生と浮気。相手の家へ出向き、両親をも巻き込んで別れてもらいました。しかし、2人目の愛人が家に押しかけてきて…。

●会社にいるはずの夫の行方

夫の二度目の浮気が発覚したのは、またしても綾子さんの産後。育児がいちばん大変な時期でした。

「こっちは上の子を1人で面倒みながら、生まれたばかりの長女のお世話もしてほぼワンオペ。もう必死ですよ。1日、1日を乗り越えていくだけでいっぱいいっぱい。夫の相手をしてないなと思ったときには、もう次の女がいたパターンです」

ある日、子どもが2人とも熱を出してしまい、看病していた綾子さん自身も発熱。どうしようもなくなって夫にSOSを求めたところ、会社にいるはずの夫が出社していないことが判明。

●高熱で意識もうろう。その頃、夫は…

バナナボート
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「39度の高熱が出て、夫の携帯に電話したんです。けれど連絡がつかなくて。やむなく職場に電話したところ、今日は代休をとって休んでいると。女だなと思いましたね。『まさか』というより『またか』という気持ちでしたが、もうフラフラで怒る余裕もありません。近所に住んでいる義母に来てもらおうと連絡したんです。そしてら『あ、綾子さん? 今日お天気よくてよかったわね。海はどう?』と言われて…」

なんと夫は自分の実家の倉庫からバナナボートを借りて「家族で海へ行く」と嘘をつき、愛人とデートをしていたのです。

●息を吐くように嘘をつく夫

怒る義両親

「私よりも義理の両親のほうが怒ってくれたことに救われました。『お前は、妻子が寝込んでいるときに、なにをしているんだ!』と。しかし夫はまた『本気なんだ。向こうと結婚したいと思っている』と言い出し、私は感情が無になりました。思えば、こうして何度も自分の気持ちを殺していた気がします」

夫の両親は、家が近かったこともあり、なにかと子どもたちのことを気にかけてくれていたそう。とくに義父は、歩けるようになった長男を溺愛。父親が家を不在にしてあまりお出かけができないのを気にして、ちょくちょく遊びに連れ出してくれていました。なのに、肝心の父親である夫は、みんなに嘘をついて愛人との海デートを満喫。

既に夫のなかでは家族よりも愛人への愛情の比重が上回っていたのでしょう。これまでも実家から「家族で使う」といって海の道具を持ち出していたこともわかりました。家族で海にいったことなんて一度もなかったのでショックでした。