“働くこと”をテーマに、日々奮闘するキャラクターを描いてきたP.A.WORKS「お仕事シリーズ」の最新作・映画『駒田蒸留所へようこそ』が11月10日に公開。本作は、経営難の“ウイスキー蒸留所”が舞台で、父亡きあとに若くして実家を継いだ駒田琉生(るい)が再起をかけ、家族の絆とも呼べる“幻のウイスキー”の復活を目指すオリジナル長編アニメーションです。

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声優・小野賢章さん『駒田蒸留所へようこそ』インタビュー

小野賢章さん
小野賢章さん
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今回は、映画『駒田蒸留所へようこそ』でやりたいことを見出せずに転職を繰り返してきたニュースサイトの記者・高橋光太郎を演じる小野賢章さんに、作品の見どころや演じる役についてはもちろん、小野さんにとっての「働くこと」など、貴重なお話をたっぷり伺いました!

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●ものづくりに込められた想いが伝わってくる

――まずは、『駒田蒸留所へようこそ』の台本を初めて読んだときの感想を教えてください。

高橋光太郎
小野さん演じる、高橋光太郎(©2023 KOMA復活を願う会/DMM.com)

小野賢章さん(以下、小野):この作品に携わるまでは、そこまでウイスキーに詳しくはなかったんです。だから、最初に台本をいただいたときは、“初めて見る世界”という印象がすごく強くて、新鮮な気持ちでした。劇中にも、「(ウイスキーができるまで)そんなに時間がかかるんだ!」という光太郎のセリフがありますが、僕も本当に同じような感覚でしたね。

あと、これはお酒に限りませんが、普段の生活で手に取るものに“込められた想い”ってなかなか知れないじゃないですか。でもこの作品は、お酒づくりの「工程」が丁寧に描かれているので、“つくる人の想い”を知ることができる。だから皆さんにも、作品を通して、ものづくりのひとつひとつにかけている想いを感じてもらえたらいいなと思います。

――確かにその“背景”みたいなものが分かると、もっとおいしく感じたり、より興味をもったりしますよね。

小野賢章さん

小野:そうですね。映画では、光太郎が初めて(ウイスキーの)蒸留所を取材したあとの飲み会で、普段は飲まないウイスキーを頼んで、友人から「珍しいね」みたいな言葉をかけられるシーンがあるんですけど、“関わりをもったことで興味を持ち始める”っていう、光太郎の行動の心理は、僕自身もあるのですごくわかるんですよね。