9月は防災月間。地震や災害など、いつ起こるかわからないだけに、日頃から備えておきたいもの。限られた収納スペースのために、普段の食材を消費しながら買いたす「ローリングストック」をしている人も多いのではないでしょうか? 整理収納アドバイザーで著書も多く持つ三條凛花さんに、ローリングストックの選び方やその収納法について教えてもらいました。
すべての画像を見る(全8枚)上手に使いきれる!ローリングストックの選び方&収納術
家庭のローリングストックは災害時に安心感をもたらすもの。ですが、賞味期限が長いからこそうまく使いきれず、泣く泣く処分した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか? 私もその一人です。購入したものが好みではなかったり、自分の食生活に合っていなかったりすることが原因です。また、防災用だからと取り出しにくい場所に入れてしまうのも失敗ポイントでした。
物価も高騰しているし、大事に使いきりたい。そこで今回は、ローリングストック用食品の選び方や使いやすい収納場所について紹介していきます。
●普段の自炊が多い人は缶詰など「食材中心」で選ぶ
自炊中心の人は、缶詰やビン詰め食品などの調理の手助けになる「食材中心」で選ぶのが,失敗しないポイントです。このとき大切なのは「自分のレパートリー」と「家族の好み」に合うものを選ぶこと。
私自身の失敗談をお話します。防災用も兼ねているのだから食べ飽きないように…といろいろな缶詰を買ってみました。ところが普段のレパートリーにないものだったり、家族が食べなかったりして、賞味期限が長いにも関わらず使いきれなかったのです。
一例として、わが家にいつも常備している缶・常温保存のパウチ食品・ビン詰め食品を紹介します。
缶詰:ツナ缶、ホタテ缶、ゆであずき缶、スープ缶、カットトマト缶、トマトジュース缶
パウチ:うずらの卵、コーン、各種フルーツ
ビンづめ:鮭フレーク、食べるラー油、刻みショウガ
このように、種類は多くなくてもいいから「固定メンバー」を決めておく。これがわが家に合った方法でした。
●普段の自炊が少なめ・料理が負担な人は「レトルト・インスタント食品中心」で選ぶ
自炊が少なめだったり、料理が負担だという人は、「レトルト・インスタント食品」を多めに持っておくと安心です。
わが家でうまく管理できるようになったポイントは、少量の「お試し」と多めの「スタメン」を決めることでした。缶詰と同じく「いろんなもの」を手当たり次第取り入れると使いきれなくなります。これは絶対に食べる! というものを把握した上で、食べ飽きないように新しく買ってみるものは少なめにしています。
写真のように、ほぼ同じ商品をストックしています。少量あるのが「お試し中」のもの。
また、「在庫がきれると以前なにを買っていたか忘れる」という悩みもありました。
そこで、このように100円ショップなどで購入できる情報カードに「スタメン食品」をメモして、置き場所に設置しておき、なくなっても気づける仕組みをつくりました。
●賞味期限が長く、そのまま食べられる食品もおすすめ
「ベースブレッド」というパンもおすすめです。
消費期限が2週間から1か月程度と長めなので日持ちしますし、パンなのにタンパク質やビタミンなどの栄養素が含まれており、栄養が偏りがちな非常時にも期待できます。コンビニでも手軽に買えるのもうれしいですね。