購入後~現在:家のメンテはお金がかかる!

玄関ホールからの眺め
現在の住まいの玄関ホールからの眺め。もとの間取りのままドアは設置せず、オープンな空間に
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それまでずっと賃貸暮らしだったので、「あまり知識もないままに、買うことを決めました。でも、家を買うって大きなお金が動くから、じっくり考えると心配事が増えちゃって買えなかったかもしれないって、今は思います」。

 

ソファ
前の家のオーナーが残していったソファを今でも愛用中

購入した家には前のオーナーの持ち物がいろいろと残されていたそうですが、そのまま飛田さんが使用したり、ほかに欲しい人がいたら譲ったり。大規模なリノベーションは行いませんでしたが、キッチンとリビングの一部、2階の一部、それから地下のガレージに通じる階段を新調しました。

「本当に最低限のリノベでした。私たちにとっては高い買い物だったので、そこまで手が回らなかったんですよね」

 

窓の向こうに海と緑が見える
キッチンに立つと窓の向こうに海と緑が見える

住み始めて分かったのは、外回りのメンテナンスが大変なこと。木製のウッドデッキは雨風で腐敗してしまい、今までに3回ほど修繕しているそうです。

また、台風で屋根瓦が飛んでしまったので、屋根を全部張り替えたり、水回り設備の不備でキッチンのタイルが水浸しになって貼り替えたり。

「本当は壁を塗り替えたいんですけど、外の工事で手いっぱいだから、あと回しになっています。今の家に住むまではずっと賃貸だったから、こんなにメンテナンスにお金がかかるなんて…。そのために頑張って働いているようなものですよ(笑)」

 

リビングの一角に置かれた食器棚
リビングの一角に置かれた食器棚。当初床は畳だったが、テラコッタのタイル貼りに変更

この春、長女が大学進学を機に家を出て、関西でひとり暮らしをすることに。「これから、少しずつ変わっていくのかな」と飛田さん。今はクルマを使う生活ができているけれど、いつかは免許を返納しないといけないときが来る、とも。

「この家が気に入っているので、しばらくの間は新たな物件を探す気はないけれど、かといってここを終の住処にするつもりもありません。この先、娘といっしょに暮らすこともないかな、とも思います。よっぽどお金に困っていたらわからないけどね(笑)」

●飛田和緒さん
料理家、東京都出身。59歳。現在は、神奈川県の三浦半島にある海辺の町に暮らす。バレエ鑑賞が趣味で、東京文化会館の建物や音楽資料室がお気に入りスポット。くり返しつくりたくなる常備菜は、幅広い層から支持されている。近著におべんとうや朝ごはんの記録をつづった『おいしい朝の記憶』(扶桑社)など著書多数

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