人気のLDKを横長の一室空間にするプラン。いろいろなものが目に入りすぎたり、家族が干渉しすぎたりするケースがあるのが難点です。家族によっては、テレワークやリビング学習に向かないことも。3年前にハウスメーカーで注文住宅を建てた日刊住まいライターは、リビングとダイニングを斜めにずらして、その間に畳コーナーのある間取りを採用。結果、それぞれの場所が使いやすく、メリハリのある広々空間を手に入れました。
すべての画像を見る(全5枚)目的の違うリビングとダイニング。メリハリをつけたい
筆者は妻と幼い子ども2人の4人家族。3年前に、ハウスメーカーで延床面積38坪、総2階の注文住宅を建てました。
間取り検討中、LDKが横並びになっているプランをよく目にしました。移動のしやすさは魅力です。しかし、くつろぐリビングと、食事をするダイニングは目的の違う場所。隣合っていると、メリハリを保つのが難しいと感じました。
そこで、筆者宅では、リビングとダイニングを横並びではなく、斜めに配置することにしたのです。
斜めにずらすだけでダイニングは落ち着いた空間に
上はわが家の間取りです。ダイニングをリビングから斜めにずらして、少し奥まった場所に配置。その結果、リビングと空間的なつながりは感じられつつ、ダイニングは落ち着いた空間になりました。
落ち着きのあるダイニングになので、筆者はリモートワークに使うこともあります。
子どもを見ながら仕事をする必要があるときでも、リビングとダイニングを斜めにずらしたことで集中しやすいです。また、子どもがぐずっていなければ、リビングで遊ばせつつ、短時間のオンライン会議をすることも可能。
食事はもちろん、ダイニングを仕事などの作業スペースにも使えるのは便利です。
壁や戸で仕切らなくてもメリハリが生まれる
リビングとダイニングにメリハリをつけたい、と考えたとき、たとえばリビングとダイニングの間に、高低差をつける方法もあるでしょう。また、リビングやダイニングの間に壁や引き戸を設ける方法もあります。
しかし、小さな子どもや高齢の方がいれば、段差は転倒の原因になる可能性も。
壁をつくると部屋自体が狭くなり、閉鎖的にもなってしまいます。引き戸もよいですが、これ自体を納める場所が必要になり、やっぱり壁のようになってしまいます。
筆者宅は、写真のようにリビングとダイニングの間に段差も壁もありません。しかし、斜めにずらすことで、リビングからもダイニングからも、お互いの一部が隠れて見える状態になりました。
家族の気配を感じつつも、視覚的には分かれている。この状態が、メリハリのある空間だと感じる理由になっています。