謙虚な人は、まわりから嫌われないという長所の反面、時に自分の本音を押し黙らせる、自分を否定するという軽い残酷さを持ってたりします。「人様に比べれば私なんか」という思考が、自分へのガマンを日々強いていく。だんだんその考え方はクセになって、毎日をそして人生を、ガマンで満たしていくのは本当にもったいない話です。もうやめましょう。あなたは謙虚さだけでなく、思ったことをすぐ口にするというギフトまでも持って生まれてきたわけですから、これからはその両方を生かしていくべきです。

だいたい人の本音というものは、昔から面白いものなんです。『裸の王様』という童話で、最後に「王様は裸だ」と言ってしまった少年のことを思い出してください。あのカタルシスよ。あのラストシーンは古今東西、誰一人嫌いになれないでしょうし、そこに笑いも生まれ、そこで街の人々はやっと気持ちが1つになれたという。

“矛盾だらけ”とも書いてありますが、口に出さないだけで、誰もが同じで矛盾を抱えて生きてるんですよ。でもいちいちそれに向き合うのは、クヨクヨする夜の始まり。イタズラに自分を闇に引っ張り込むのはやめて、もっと自分を面白がって、めでてあげてください。昔からめでたしめでたし、というくらいで。

 

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