●理想は、「手を抜かずに力を抜く」

――本作には、仕事術についても多く書かれていらっしゃいますが、おふたりが長く仕事を続けていくうえでどういったことに気をつけていらっしゃいますか。

菅さん
すべての画像を見る(全5枚)

:本でも書かせてもらってるんですけど、「2人でしゃべりたい」ということで、この仕事を始めたところがあるんですよね。それが継続できてはいるんですけど、そうすると、よく読まれている方からしたら、依存しているように見えるところもあると思うんです。

でも、2人ともそういうことではなくて、“ひとり立ちできる2人がお互いに支え合っている”ところがあるというか。そこは今後も肝になってくるのかな。あまりにも支え合いすぎていて、「じゃあひとりでなにかできますか?」というときに「なにもできません」ではちょっと厳しいし、個人としても独立してるみたいなところが大きいと思います。

宇治原:まあ、“無理しない”っていうことが僕の中では大きいですね。仕事をするうえで理想なのは、“手を抜かずに力を抜く”。できるだけそれに近づけるようになりたい、とは思っていますね。

もちろん、そうなるのに場数はあると思うんですけど、取材していただくときでも20代ぐらいのときって「なにか言うたろ」と、あとから見たらめちゃくちゃスベってる、みたいなことがあったり(笑)。でもそれが今はないんですよね。ただ適当に答えてるんじゃなくて、逆に今のほうが本気でしゃべってるんですよ。それが“手は抜いていないけど、力を抜いている”なんですよね。

:オンとオフの境目がなくなってきたのかな? 取材もそうですし、テレビや漫才も、普通にしゃべっている状態になってきたというのはありますかね。自分の中ではそれは成長かな、と思います。

――それは、生活の延長線上にお仕事があるということでしょうか?

:そうですね。それに、宇治原さんの言葉を借りるなら、無理してないというか、長続きさすにはそれが僕らにとったら居心地がよかったってこともあると思います。