1食でバランスを完璧にしようとしなくても大丈夫

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ESSEonlineの読者に向けて、飯島さんから、日々の料理づくりを楽しむためのアドバイスを伺いました。

●料理づくりを楽しむコツ

――料理について「つくらなくてはいけない」と義務感を覚えてしまう人も多いですが、モチベーションを上げるコツはありますか?

飯島さん(以下、飯島):ちょっとした工夫を試すと気分が変わりますよ。最近、きんぴらをチャプチェみたいにつくってみようと思って、いつもは一度に調理するところを、食材を1種類ずつ炒めてみたんです。ニンジンは薄口しょうゆとみりん、ゴボウは濃口しょうゆと砂糖、レンコンは梅酢…と味つけも変えて。同じフライパンで次々炒めるだけなので、そこまで手間もかかりませんし、仕上げに合わせたときに、ひとつひとつ味も炒め具合も違うから、いつものきんぴらとはまた違ったおいしさで。

とにかく「時短」の時代、「そんなことやってられない」って人もいると思いますが、自分が楽しめそうな気づきを取り入れると、気分も変わるのでおすすめです。

――子どもが巣立ったり、世帯の人数が減ったことで料理をする意欲がなくなったという声もよく聞きます。

飯島さん:今までみたいに主菜、副菜のバランスを完璧にしようとすると、おっくうになってしまいますよね。朝は野菜、昼は炭水化物、夜は肉だけ…と割り切ってしまうのも手。私自身、昼に野菜をいっぱい食べて夜は肉しか食べないということもあります。副菜に気を使わなくてすむし、食材の縛りがある分、選択肢が限られるので悩まずすみますよ。

――たしかに、それなら気負わずできそうです。ちなみに、肉だけの日はどんなメニューに?

から揚げ
試食会でも登場した「梅酢のから揚げ」

飯島さん:鶏ささみを梅酢に漬けてサッと焼くだけとか、本当にシンプルです。梅酢は、梅干しをつくるときにできるエキスですが、塩味と酸味だけではない複雑なうま味があって、これひとつでも味が決まります。から揚げの下味にするのもおすすめ。塩の代わりに使うといつもと違う風味になるので、定番調味料以外のお気に入りがあると、あれこれ試したくなるはず。がんばりすぎず、思いついたことを気軽に取り入れてみると、日々の料理がもっと楽しくなりますよ。

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