●可能性を探る作業が楽しかった

多部さん
すべての画像を見る(全6枚)

『兎、波を走る』で多部さんが演じる役はアリス。潰れかかっている遊園地で行われる劇中劇(ショー)のようなお話だそうですが、それ以上はひみつ。“兎”とアリスといえば…と想像が膨らみます。

「お稽古はまだ先ですが、出演者たちが集まってワークショップを受けました。6人1組で3つのグループに分かれ、野田さんからの課題に取り組むんです。たとえば、野田さんが出したテーマに合う“音”をつくる課題では、渡されたお題から連想される音を考えて、ペットボトルを使ってその音をつくってみたりして。

500mlのペットボトルを振った音だったらどうだろう? 1リットルの方がいいかな、バケツに水を入れたらどうかなあとか。実験をやっているような感じで、たったひとつの正解に向かうのではなくて、なにが近くて、なにが遠いか、たくさんの可能性を探っていく作業がとても楽しかったです。

ほかにも椅子を使う課題では、4、5脚ある椅子を縦に積んだり、横に並べたり、音を立てずにやってみたり、音をガンガンと大きく立ててみたり、その結果、どうなるかを試しました。そういうことをずっとしていたらいつしか時間を忘れていました」

●土日は休みたいから平日がんばる!

多部さん

やるときはとことん集中する多部さん、家事もしっかりやっていそうなイメージがありますが。

「そんなことはないです。どちらかというと『私の家政夫ナギサさん』(20年 TBS)の主人公メイのように片づけられないタイプ。ただ、リビングだけはきれいなんですよ。人がよく来る場所なので(笑)。

寝る前に散らかったものを全部定位置に戻して、ふき掃除するように心がけています。最近はものを減らして、今はわりとすっきりしています。基本的には、食べたら食器を洗うとか毎日洗濯するとかお風呂からあがったらすぐ洗うとか、そのつどで片づけるようにはしていますね。洗濯などを休日にまとめてやる方もいるようですが、土日はとにかく休みたいので、平日、すごくがんばって片づけちゃいます!」

全部終わったときにはお気に入りのお香でちょっとひといき。ひとりの時間もすこしだけ確保しているそうです。

ものを捨てる基準は? と聞くと、んーーーと悩んだ顔になりました。

「意外と洋服は手放せるのですが、バスタオルって難しいですねえ。10代のときから大切に使っていたバスタオルは結婚をきっかけに捨てました。以後は、年末年始に古いものは捨てて新しいものを使いはじめるというようにしていますが、愛着のあるものとはなかなか離れがたくて、とりあえず見えないところにしまっておくと結局捨てられないままですね(笑)」