しんどいときは、夕食後の食器洗いを、翌日に回す自分を許してあげよう。そんな心境の変化があった、整理収納アドバイザーでもある日刊住まいライター。もっとラクに生きていくことの大切さに気づき、「全部ちゃんとする」ことを手放すことに。きっかけは、50代目前になって感じた体力の衰えでした。新しく始めた暮らし方について紹介します。
すべての画像を見る(全7枚)50代目前は「これまでの自分」となにか違う
同い年の夫をもつ筆者は47歳。50代を目前にして考えているのは、変わりゆく体力や体調のこと。「これまでの自分とは違ってきた」という実感が、暮らしのなかで増えてきました。
「家事がしんどいな」と感じることが、多くなってきたのです。そこで、「現在の身の丈にあった暮らしをしよう」と思うように。それを筆者は「ゆる終活」と考えて、前向きにとらえています。暮らし方をどう変えることにしたのか、具体的に紹介します。
「全部ちゃんとする」を手放す。ラクに暮らすのが大事
もともと「ラクに暮らす」ことを大切にしてきた筆者。はぶけることははぶいてきましたが、これをさらに進めることに。
これまでは、「ちゃんとする」と「ラク」を両立したいと思っていました。でも今は、ちゃんとすることはあと回しでいい、とゆるい考え方に。たとえば、以下のように心境に変化が。
買ってきたトイレットペーパーや箱買いのペットボトルなど、生活用品の扱いのルールをゆるくしました。これまでは帰宅後すぐ、すべてを定位置に収納していました。でも今は、しんどかったら明日にしてもいい。通路をふさいだり、危険な置き方をしたりしてしなければOKに。
このペットボトルも、今日は収納する引き出しの横に置くまで。疲れたから続きは明日です。
食事に対するスタンスも変えました。不調のときは冷凍食品やコンビニのお惣菜に助けてもらいます。たとえ頼る回数が増えても「今の自分はそういう時期なんだ」と割りきることに。最近は、常に冷凍食品のストックがあります。
夜の過ごし方にも変化が。現在は、睡眠をとても大事にしています。体を休めることをいちばんに。これまでその時間は、眠くても家事や仕事をしたり、テレビを見ながら夫と語り合ったり。
でも今は、夕食後の食器洗いも無理はしません。しんどいときは、翌朝に回す自分を許そうと決めました。
これまでは、「ちゃんとし続ける」ために「ラク」な方法を模索してきた筆者。でもこれからは、体調を整えるための「ラク」。意識が変わりました。納得して「全部ちゃんとすること」を手放しました。
優先順位が「趣味のもの」から「日用品」に
整理収納アドバイザーである筆者。「必要なものだけをもつ」スタイルは変わらずですが、その「必要なもの」の中身に変化が。
これまでも、防災などの観点から日用品のストック数を確保したことはありましたが、50代を前にさらに増やすことにしました。体調によって、急に買い物に行けなくなることも、これからは増えるだろう思ったからです。
増やしたものは、たとえばトイレットペーパー、ペットシーツ、缶詰、冷凍食品、レトルト食品、ペットボトルの水、といったもの。
今までより多くもつためには、場所の確保が必要になります。そのため、インテリア小物と食器を思いきって減らしました。