●50代に意外と多い「親友」の悩み

悩む女性
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先日ある人生相談で「表面的な友人はいるが心から信じ頼ることのできる親友がいない」という50代の女性が悩みを打ち明けていました。正直なところ、中高校生ならいざ知らず、大人になってもこんな悩みを持っている人がいることに驚きました。

自分のすべてを受け止めてくれ、信じ頼ることのできる人はめったにいません。そんな人が存在するのはまれですし、たやすく出会うはずがありません。たまたまそんな人に出会ったら、とくべつな幸運です。いつでも愚痴を聞いて励ましてくれる友人には自分も相手の悩みや愚痴を聞いてあげなければそういう関係は成立しませんし、自分が与えていないで一方的に受け取るだけという関係は長続きしません。相手に深く関わり合うというのは生易しいことではありません。理想の「親友」に出会うのは本当にまれです。

●50代からは、“親友”よりも“ゆる友”を

50歳以上の多くの女性におすすめしたいのは「親友」を持つよりも、緩やかに好感を持つ友人「ゆる友」がたくさんいることです。特に用がなくても一緒にいて楽しい、ちょっと助けを求めたり、相談したりすることができる、相手の長所が心地よく、短所が気にならない。そうした友人が10人いるほうが、全面的に信頼できる深く結ばれたたった一人の親友がいるより、現実的で幸せな人生です。

親友はこちらが苦境に立ったときなどに思いがけず現れることがありますが、探して得られるものではありません。昔の言葉で言えば『縁』です。求めて得られることはなくても何歳になっても素敵な人との出会い、尊敬できる人との出会い、自分の知らない世界を生きている人、考え方が面白い人との出会いはあります。

そして新しい場に身をおくと新しい出会いが生まれます。「新友」ができます。親友がいないと寂しがっていないで、仕事でも団体活動でも新しい世界に関わりましょう。私も新しく大学で働くようになってから新しくいろんな人に出会いました。