「50代は、これから暮らしに合わせて、それまでのもののもち方を見直す時期です」。そう語るのは、収納のプロでライフオーガナイザーの田川瑞枝さん。自身も、子どもが独立して夫婦ふたり暮らしとなり、食器のもち方を大幅に変えました。快適な小さな暮らしのコツについて紹介します。

手持ちの食器
50代になり「できるだけ、使う食器しかもたない」とい小さな暮らしを実践
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毎日使う食器と特別な食器を分けて収納

4人家族で暮らしていたときは、人数分の食器に加えて、来客用の食器をたくさん所有していた筆者。すべて、一か所に収納していました。その頃は、取り出しにくくて使い勝手は悪く、出番の少ない食器が貴重なスペースを奪っていました。

今では子どもが独立し、夫婦ふたり暮らしに。50代になってからは、食器のもち方を見直しています。

 

日常使いの食器が収まるオープン棚

現在、日常使いの食器は、キッチンにあるオープン収納のワイヤーラックに収納しています。食器は、ここに収まるだけをもつことをルールに。

オープン収納は、食器にホコリがつくと敬遠されがち。しかし筆者の場合は、ほぼ毎日使って、洗っているので、問題ありません。

 

書棚

日常使い以外の特別な食器は、リビングにある書棚に収納しています。ここでいう特別な食器というのは、たまに使う大皿や、独立した子どもたちが集まったときなどに使用するもののこと。

以前は、特別な食器を含め、すべての食器をオープン収納棚にまとめていました。しかし、こちらに移動させてからは、ムダに食器を探すこともなくなり、とても快適です。

筆者は特別な食器も、たまに使うことにしています。こうすれば、食事のときの気分もかわりますし、食器の死蔵を避けることにもつながります。

 

オープンの棚は、ファイルボックスを使って食器を収納

オープンの棚

一般的なオープン収納だと、中身が丸見えになってしまいます。わが家では、ファイルボックスを利用して、食器をちら見せに。ファイルボックスがちょうどいい目隠しになり、雑多な感じを防いでいます。適度に見えるので、探しやすいのもポイント。

 

無印良品「ポリプロピレンファイルボックスの1/2サイズ」

愛用しているのは、無印良品「ポリプロピレンファイルボックスの1/2サイズ」です。筆者は、たくさん収納できるようにひと工夫。

 

無印良品の仕切りスタンド

無印良品の仕切りスタンドを中に入れて。スタンドがファイルボックスと接する面には、耐震ジェルを貼っているので、皿の重さでズレる心配はありません。

 

IKEAのディッシュスタンド

こちらはIKEAのディッシュスタンドを、ボックスの中に入れて仕切りにしています。器を取り出したときに、なだれのように倒れてくるのを防いでくれます。

 

100均のファイルケース

100均のファイルケース(5㎝サイズのもの)を、ボックスに入れて仕切りにし、皿を立てています。皿は幅を取るうえに、重ねると取り出しにくいもの。立てて収納のがおすすめです。

 

ファイルボックスと棚の隙間

手の入れやすさなどを考慮しながら、食器をパズルのように収めます。デッドスペースは皆無。ちらっと見えるところが、取り出しやすさのポイントです。

 

特別な食器の保管にもひと工夫

キッチンクロスで保護

普段使わない食器をキズや汚れから守るべく、筆者は、もう使うことのないキッチンクロスを再利用。緩衝材のようにして、食器を包んでいます。キッチンクロスの適度な厚みが、食器同士が擦れないよう守ってくれて、キズつき防止に。

 

本棚に並ぶ書類ボックス

書棚に収める食器は、フルサイズのファイルボックスに入れて保管しています。これなら「本棚に食器?」という違和感もなし。

 

ラベリングした書類ボックス

わが家では、種類別に分けて入れて、ラベリングをすることに。外からパッと見て、必要な食器だけを取り出すことができます。