掃除しても掃除しても、どこからともなくホコリがふわふわ…。
毎日きれいにしているつもりなのに、すぐたまってしまうホコリに悩まされている人も多いのではないでしょうか。
ここではお掃除のプロ・松本忠男さんに、100円ショップのグッズでできる、確実にホコリを取るワザを教えてもらいました。
意外な100円グッズでつくれる!ホコリを取るお掃除グッズ
「ホコリは美観だけではなく、家族の健康にも悪いことがわかっています」と話すのは、『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』の著者であり、テレビにも多数出演する松本さん。
「ホコリの中は細菌やカビ、ダニが生きるのに最適な環境です。取りきれずにたまってしまったホコリの中では、これらの病原体が繁殖します。昔から『ホコリで人は死なない』などと言われたりしますが、じつはハウスダストアレルギーや感染性胃腸炎の家庭内感染の一因が、家の中のホコリなのです」
とくに免疫力の低い赤ちゃんやお年寄り、受験生がいる家庭では、手洗い・うがいだけでなく「いかに病原となるホコリを溜めないか」が重要なのだそう。
「よく、気分がさっぱりするからと、『掃除をするときは窓をあける』『床を水ぶきする』という人がいますが、病原体を含んだホコリが部屋中に舞い上がったり、ホコリを床中に塗り広げるだけの行為で、科学的には逆効果。掃除機をガシガシとかけるのも、ホコリを拡散してしまうのでNGです」
病原体を含むホコリをしっかり除去するには、(1)窓を閉めて、(2)静かに、(3)乾いた状態で取り去るのが鉄則、と松本さん。
専門の道具が必要なように思えますが、じつは100円グッズを少しアレンジするだけでOKといいます。
●凹凸面にフィット!スライムローラー
網戸や照明器具のカサなど、凹凸や曲線にもフィットして、ホコリをキレイに取ってくれるアイテムが「スライムローラー」。
「まず、ホウ酸入りの洗濯洗剤小さじ1杯(5ml)に重曹ひとつまみと洗濯のり大さじ1杯(15ml)を加え、すりばちでよく混ぜてスライムをつくります。これを100円で売っているペンキローラーに巻きつければでき上がり」
スライムローラーは、ラップなどで密閉すれば保存も可能。ホコリがついて真っ黒になったスライムは、クエン酸水に浸すとキレイにはがすことができます。
●ホコリを根こそぎ!切り込み入りスクイージー
「窓や浴室の水きりとして売られているスクイージー。このゴム部分に、ハサミで約5mm間隔の切り込みを入れていきます。これを軽く手前に引くだけで、ホコリの飛散を防ぎながら、しっかり集めることができるんです」
とくにカーテンレールの上やタンスの上など、高いところのホコリは見落としがちで病原体も多く含まれます。こちらでしっかり除去しましょう。
切り込みスクイージーは、トイレの壁や床、キッチンの床、階段の隅など、家じゅうのホコリに有効な万能アイテムなので、家の数か所に常備しておくと、気づいたときに使えて便利です。
●ホコリの飛散防止!ペットボトル入り化繊ハタキ
100円で売っている化繊ハタキをペットボトルに入れて改造。
「化繊ハタキは静電気で家電や本棚などのホコリを取るアイテムとして売られていますが、静電気の弱い力でホコリを吸い寄せているだけなので、いったんホコリが取れたように見えても、じつは空中に飛散させてしまっています」
集めたホコリの飛散を防ぐために、少しDIYしましょう。まず500mlペットボトルの側面を切り取ります。
そこに化繊ハタキをはめ込みます。
「切り込みからハタキの毛を引き出して使用します。使用ずみの面をくるくる回転させていけば、ハタキについたホコリの飛散が防げるのです」
とくに、テレビの裏に溜まったホコリは、ダニの温床になりやすいそう。やさしく上から下になでるように、ホコリを除去しましょう。ハタキにたまったホコリは水洗いすることで、繰り返し使用できます。
これからのシーズンに心配なインフルエンザやノロウイルスも、家にたまったホコリの中で1か月以上活性しつづけてしまうと言われています。
100円グッズで手軽につくれるホコリ取りアイテムで、健やかに秋冬を過ごしましょう。
病気を予防する正しい掃除術は、松本さんの新刊
『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社刊)に詳しく紹介されています。ぜひこちらも参考にしてみてください。