実例3:玄関を光庭に!天窓も多用して家じゅうが明るい

天窓と光庭で閉じながら明るい家の配置図
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家族構成:夫婦(完成後に子ども出産予定)
間取り: 1階 寝室、サニタリー、子ども部屋 2階 LDK

 

旗竿敷地と外観

この家も前の2つの例と同じように四方を隣家に囲まれた条件から2階リビングにしつつ、住まい手からリクエストのあった、モルタル床の仕上げを1階に取り入れた家です。

 

玄関の光庭

この家でもっとも特徴的なのが、玄関の光庭です。旗竿敷地の先に見えている外観のドアを開けると、上の写真の壁で囲まれた小さな光庭に出ます。じつは玄関ドアは「門扉」にあたる存在なのです。

 

光庭

この空間は1階に光を落とす仕掛け。住まい手はワンちゃんを飼っているので、ここで自由に遊ばせることも可能。足洗いのための水道も備わったエリアです。

本当の玄関前はポーチになっており、黒い箱の中はワンちゃん散歩グッズの納まる収納と、足洗い場が入っています。

 

書斎スペース

こちらは夫の書斎スペースです。室内は光庭に面しおり、自然光で明るく、さらに隣家はまったく見えないので、プライバシーが完全に守られています。

 

2階のダイニングキッチン

2階のダイニングキッチンのスペースです。玄関光庭の上部にあたり、明るい自然光の入る窓に向かって家族で使えるカウンターをつくりつけています。

 

リビングスペース

キッチンをはさんで反対側はリビングスペース。その上にはロフトがあるのですが、ロフト上の天窓からも光を取り入れることで明るいスペースになっています。

 

リビング

リビングの様子です。勾配天井の左の奥には天窓があり、部屋のコーナーに光を入れて広がりを感じさせます。さらに、テレビのついている壁が腰高さで止まっています。

 

1階のサニタリーの天井部分

テレビのかけられた壁の内側は、1階のサニタリーの天井部分につながっています。

2階のリビングの天窓からの光を、2階だけでなく、1階のサニタリーにも引き込み、家じゅうを光の満ちた空間にしています。

 

安さが魅力の旗竿敷地。プラン次第で理想の家は建てられる!

隣家に囲まれた旗竿敷地は「明るい部屋ができないのでは?」「風通しが悪そう」などとイメージしがちです。実際、デメリットとしては、地中埋設する給排水管が長くなるため若干、設備工事費が上がることや、重量鉄骨造の場合はクレーン車が入れないので工事できないこともあります。

しかし、細長い竿部分の土地は落ち着いた玄関アプローチになりますし、光や風をとり入れる方法は、設計次第でいろいろ可能です。

建築方法も木造ならば通常は問題なく可能。接する道路が広ければコンクリート造も容易です。また、旗竿敷地は周りの土地よりも安いことが多いので、そのぶんを建築費にあてることも可能です。

条件の悪いと思われている旗竿敷地にも目を向け、工事費高騰に負けずに理想の家づくりを目指してください。

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