部屋のすみずみまで明るい家に住みたい。そんな思いから、照明にこだわって家づくりを始めた日刊住まいライター。新居にはライティングレールを取り入れて、照明の明るさや位置などを調整できるようにしました。採用して5年、わかってきたメリットとデメリット、あとから知った楽しい使い方などを語ります。
すべての画像を見る(全13枚)はじめての家づくりで感じた照明プランの難しさ
以前、著者が住んでいたアパートの居間には、小さなシーリングライトが1つだけ。お世辞にも明るいとはいえない部屋に家族3人で暮らしていました。いつか家を建てたら、家じゅうをまぶしいくらい明るくしよう。そんな思いを募らせていました。
やがて、念願の家を建てるときがやってきます。設計士にも明るい家にしたいことを伝え、家づくりは順調に進むかに思えました。
ところが、照明の打ち合わせに入ったとたん、壁にぶちあたることに。設計士はいろいろと提案してくれるのですが、どういう照明を、どれくらいつければ理想の明るさになるか、筆者にはまったくイメージがわかなかったのです。
部屋の照明は住みながら決めたい
ダウンライト、シーリングライト、間接照明などいろいろな照明を検討するも結論は出ず…。それならばと、住みながら明かりが調節できるライティングレールを活用した案が浮上します。
やるならとことんやろうということで、和室やトイレ、洗面所など一部の部屋をのぞいて家じゅうの照明にライティングレールを採用することにしました。
そして家が建って5年、ライティングレールだらけの家で暮らしてみて、いろいろなことがわかってきました。そのメリットとデメリットを紹介します。
●明るさが自由自在に調整できたのは正解
ライティングレールでの明かりづくりはとても楽しいものでした。ただし、それなりに試行錯誤しています。写真は引っ越し当初の1階リビング。ライト4個からスタートしています。まだまだ明るさに満足できないレベル。
その後、部屋のコーナーにもライトを配置して、ライトを合計7個に増やします。これでOKと思いきや、数日たつと違和感を持ち、数はそのままに、今度はライトの明るさや色味を変えて調整…。
そんな試行錯誤を数か月繰り返し、ようやく満足できる今の部屋に落ち着きました。やはり、実際に住んでからでないと照明はわからないことが多いです。ライトの数を変えるなどして、明るさを調節しやすいライティングレールを採用してよかったと改めて実感。
●見た目も気がすむまで調整
こちらはキッチンカウンターの上部にあるライティングレール。梁のような目立つところにあるペンダントライトは、インテリアとしての意味合いが大きくなります。
こういった見た目にこだわりたいところも、住みながらじっくりと気がすむまで調整できるのがライティングレールのいいところ。
●失敗しても気軽に変更できる
ダウンライトやシーリングを直接天井につけた場合、取りつけ位置に失敗したと思っても、交換や移設は簡単にいきません。一方、ライティングレール上にある照明であれば、位置のやり直しは何度でもOK。
今でもたまに、ライティングレールのライトの位置を変えることが。そのたびに、「最初の設計どおり、ダウンライトがたくさんの家にしていたら、後悔していただろう」と思います。
●お手ごろ価格で増設もしやすかった
気になっていたライティングレールの追加費用ですが、無事予算内に収まりました。
わが家の場合、材料代8万円、取りつけ工事費2万円、家全体で総額10万円程度。部品が安いこと、新築だとそこまで手間がかからないということで、想像以下のコストに。もともと設置予定だったダウンライトをなくせたことも、コスト削減につながりました。
ライティングレールを使用するには、ソケットや電球を用意する必要がありますが、シンプルなものを選んで、市販で安くそろえることができたのもよかったです。
●あとから知った楽しい使い方
あとから知ったのですが、ライティングレールには照明とはまた別の、便利アイテムがいくつか用意されていました。そのひとつが、このつりフック。
もし壁に直接フックをつけるとなれば、壁に穴をあけることに。しかし、こちらを使えば、それを避けることができます。おまけに値段も安く、増設も簡単。
もちろん重量制限内である必要がありますが、観葉植物やクリスマスやハロウィンなどの季節イベントグッズ、誕生パーティの飾りつけなどに、わが家は重宝しています(※)。
※使用時は、購入した製品の耐荷重量を確認してください
●なにもないところにコンセントを
もう1つ便利なのが、このコンセントプラグです。取りつけも簡単。ライティングレールがあっという間に電源タップに早変わり。
わが家では、延長コードを天井から垂らして使ったり、LEDイルミネーションの電源供給に使ったりと役立っています。今後もアイデア次第でいろいろな使い方ができそう。