ヒノキをあしらった浴槽が目を引く、十和田石をふんだんに使った浴室。日本の伝統的なモチーフを取り入れた、この極上の空間があるのは、東京の住宅密集地に立つ、敷地30坪の小住宅の中です。40代の夫婦と子ども1人が暮らしています。家づくりで重視したバスルームはもちろん、癒やしのための仕掛けがたっぷりある延床面積26坪の住まいを紹介。
すべての画像を見る(全27枚)光と風を感じながら入浴できる十和田石のバスルーム
Iさんの家 東京都 家族構成/夫40代 妻40代 長男11歳
設計/鹿内 健(Sデザインファーム)
この家のこだわりポイント
- 1.光が回る明るいLDK
2.自然素材を使った空間
3.リラックスできる開放的な浴室
4.対面式のオープンキッチン
わが家のバスルームでこだわった8つのポイント
床も壁も浴槽も、十和田石でまとめたバスルーム。「日本ならではの素材を使い、心身ともにリラックスできる空間にしました」と語るのは、オーナーのIさん。「入浴をきっかけにして会話を楽しみ、日々笑顔で過ごせる空間になれば」という気持ちも込めました。共働きの日常の負担を軽減できるよう、家事動線にも配慮しています。
BATHROOM DATA
・浴槽:アステック ERN-1609
・シャワー水栓:フォンテトレーディング、シングルレバー混合水栓 SX-4232KR、シャワーヘッド SP-HD46
・洗面ボウル:デュラビット 233560
・洗面用水洗:サンワカンパニー混合水栓 TA01729
1.十和田石をふんだんに用いた極上の浴室
家づくりでもっともこだわったバスルーム。空間も浴槽もすべて十和田石を用いて、極上のリラクゼーション空間に仕上げました。日々こまめに掃除をして美的空間を保っています。
2.コンパクトにまとめた洗濯動線
(動線1)脱衣所を兼ねる洗面室に、洗濯機を設置。その上部にハンガーポールを設置し、洗濯物を手早くハンガーにかけて干せるようにして、家事の時短をかなえています。
(動線2)洗面室のすぐ横に、洗濯物を干すバルコニーをつくりました。「洗う、干す」の動線をコンパクトにまとめて、洗濯にかかる負担を軽減。日々のストレスを少なくする工夫です。
(動線3)洗面室と洗濯物を干すバルコニーのそばに、オープンな家族共有のウォークインクローゼットを配置。オープンにすることで出し入れしやすく、湿気やカビ対策にもなっています。
3.リラックスできるよう照明は壁づけに
「入浴中はできる限りリラックスしたいから、照明は天井づけではないタイプにしました」(Iさん)。壁づけのブラケットを採用し、やわらかな明かりに包まれます。
4.浴槽は浮遊感のあるデザイン
十和田石の浴槽は、アステック社のユニットバス「ERN Series(イーアールエヌシリーズ)」。床から少しだけ浮かせて設置して、シャープな印象を際立たせるデザインにしました。
5.服の下洗いもできる大型の洗面ボウル
洗面ボウルは、機能的かつデザイン性を兼ね備えたデュラビットを採用。「子どもの服を下洗いしたり、朝に髪を洗ったりできるように大型タイプを選びました」(妻)。
6.浴槽はヒノキをあしらった和テイストに
框(かまち)にヒノキを用いたユニットの浴槽は、温泉旅館のような気分を堪能できるIさん念願の設備です。「日本に古くからある、原風景的な要素を取り入れたいと思いました」。
7.十和田石の厚みを変えた市松模様の壁
壁は、300㎜角の十和田石を4つ組み合わせて600㎜角の大判に見えるようにしました。厚みを変えて市松模様に張ることで、同じ素材でありながら変化に富んだ雰囲気を演出。
8.ロールスクリーンで隠せるガラスの間仕切り
洗面室とバスルームはガラスの間仕切りを採用し、限られた空間でも開放感を得られるようにしています。
必要に応じて目隠しできるように、ロールスクリーンも設置しています。