間取り図と外観、周囲の環境について

●間取り

平面図
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●外観

外観

外壁に黒いサイディングを用いて、端正な表情を演出。窓は必要最小限の数とサイズにとどめました。実家の記憶を大切に受け継ぎたいという思いから、モミジと柿の木をシンボルツリーとして残しています。

 

駐車場を兼ねたアプローチ

「ここ数年、グリーンにはまってしまって」というIさん。駐車場を兼ねたアプローチにさまざまな鉢植えを添えて、「季節感を楽しむ庭」にしています。

 

季節ごとの光と風を感じる露天風呂気分のバスルーム

バスルームとテラス
「湯につかりながら光と風、緑を楽しみたい」とバルコニーを併設。入浴中にクールダウンできる場所にも。壁で囲い、空への抜けをつくって露天風呂気分を楽しめます

国産の十和田石をフルに用いたバスルーム。ブルーグリーンのやさしい色合いに包まれる、しっとりとした情緒豊かな空間です。浴槽の框は、かぐわしい香りのヒノキ。温かなお湯に身をゆだねると、視線の先にはグリーンを配したテラス。Iさんのバスルームは、温泉旅館のようなしつらえです。

国内外の高級ホテルの内装設計に携わってきたIさんが、家づくりの要にしたのがバスルーム。住まいのもっとも環境のよい場所に配したいと、2階の南東のベストポジションに設置しました。さらに、空間全体を日本ならではの素材でまとめ、肌触りや色みも追求したい。テラスを併設させて、四季折々の光と風を感じたい…。

 

バルコニーに休憩できるベンチを設置
バルコニーに休憩できるベンチを設置。オリーブ、ユッカなどの緑を癒やしアイテムに

「バスルームだけはどうしても譲れない空間でした」とIさん。

多忙な仕事から解放されたオフモードをゆっくりと満喫できる空間として、バスルームへのこだわりには並々ならぬものがありました。

理想のバスルームにコストを惜しまなかったため、そのほかの空間はシンプルに構成。廊下を極力なくし、部屋数も必要最小限に。個室は、主寝室と子ども部屋ひとつ、そして客間として使える和室だけ。メリハリをつけたプランで理想の住まいをかなえました。

バスルームは、家族が毎日使う場所。Iさんのバスルームにはお手本にしたいヒントが満載です。

 

グリーンや愛書を生活の彩りに添えて楽しみあふれる空間に

LDK

実家を譲り受けて新居を建てたIさん。子どもの頃から住んできた環境だったので、光の入り方や、居心地のよい場所などを把握していました。

設計の依頼を受けた建築家の鹿内健さんは、Iさんの経験談をヒアリングして、光と風を取り込める1階の南に向けて大窓を設けたLDKを配置。内装は、杉板を横張りにした壁と針葉樹の墨汁塗装壁を組み合わせ、穏やかな雰囲気の中にアクセントを効かせたインテリアにしました。

 

 グリーンや蔵書

グリーンや蔵書など、さまざまなアイテムを日常の彩りに。

 

インテリア

インテリアデザイナーであるIさんならではのセンスが光ります。

 

リビングの天井高は2.7m

リビングの天井高は2.7mと高めに設定。住宅街のため窓は必要最小限にしましたが、閉塞感のない心地よい空間になっています。墨汁塗装の壁材と棚板はIさん自ら購入し、コストを抑えるように配慮しました。

 

リビングから駐車場兼アプローチを見る

リビングから駐車場兼アプローチへの眺め。「大きな窓はここだけですが、光と風が十分に取り込めて開放感も楽しめます」(妻)。

 

寝室

寝室は、浴室に併設させたバルコニーとつながっています。外部の視線を気にすることなく光と風を受け、グリーンを目にして癒やされるプライベート空間です。