家を購入する際、間取りや収納の位置は必ずチェックするものの、実際の生活動線までは、なかなかイメージしきれません。たとえば、今回取り上げる洗濯機回り。収納が使いやすい位置にないと、ムダに動きが増えてストレスがたまります。整理収納アドバイザーの藤野ことさんは、2回の物件購入でいずれも生活動線を考えていなかったため、ランドリー収納に苦労するはめに。その失敗から学んだ、参考にしたいポイントを語ります。

洗面室
洗面所の奥に洗濯機置き場があるマンションの間取り
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失敗その1:選んだ戸建てには洗面所にほとんど収納がなかった

まだ整理収納アドバイザーの資格をとる前に、建売住宅を購入した筆者。物件を選んだときには、4LDKと部屋数が多く、収納も十分にあると考えていました。各部屋にはクローゼットや押し入れがあり、屋根裏収納まであったからです。

ところが、洗濯機回りを含む洗面所には、洗面台にしか収納がありませんでした。引っ越して、荷物を運び込んでみて、洗面所の収納の少なさにはじめて気づいたのです。

実際、収納にものを収めてみると…。洗面台の鏡裏収納は、歯ブラシや歯磨き粉などの洗面用具でいっぱい。洗面台下はバスグッズや洗濯洗剤のストックでぎっしり。

タオルを置くスペースは、もうありませんでした。そこで、引き出しつきの脱衣カゴを購入し、タオル類を収納。洗濯機の上には突っぱり棚を設置し、洗濯洗剤やピンチハンガーなどランドリー用品を収納。狭い洗面スペースが、収納家具を置いたことで、ますます狭くなってしまいました。

 

失敗その2:選んだマンションの洗濯機回りには収納がない

洗面室

月日を経て、その後、戸建てからマンションに買い替え。マンションの洗面所には収納スペースが十分にあり、タオルや洗面グッズ、掃除道具などは問題なく収納できました。

しかし、洗面所の奥にある洗濯機上に収納棚がなかったため、またしてもランドリー用品がなにも置けない状態。かといって洗面所に収納すると動線的に少し遠い…。

 

洗面所収納

戸建てのときは突っぱり棚を利用していましたが、今回は、洗面所との間が引き戸になっているため設置が不可能。そこで通販でランドリーラックを購入し、問題を解決しました。

ちなみに、ランドリーラックを設置する際の注意点は、障害物を確認し、洗濯機と接触しないようにきっちりサイズを測ることです。下調べしたうえで購入すれば、蛇口や防水パンにぶつかってしまったり、洗濯機の振動が伝わってものが落ちてきたりといったトラブルを防げます。

じつは、マンション購入時に、オプションとして洗濯機上に収納棚を設置できたのですが、予算の都合で難しいこと、「工夫すればなんとかなる」との思いから、注文する必要はないと判断してしまいました。

整理収納アドバイザーの知識があれば、絶対に設置していたでしょう。ですが、当時はそんな知識もなく生活動線までイメージできていなかったのです。