●妹と弘法大師御廟を参拝
すべての画像を見る(全17枚)母と犬には待っていてもらって、妹と弘法大師御廟を参拝してきた。そして奥の院の御供所で御朱印をいただきました。以前から関心があった御朱印集めを始めました!
犬をあまり遠くに行かせられないが、和歌山や関西でも行ける範囲であれば犬と参拝して、御朱印集めができたらいいな。犬と一緒に出来るなにかを始めたかったというのもある。
みんなで合流して、ひと気のない場所で一休みしていた。すると妹が「ワー! あそこ見て見て! すごい!」と空に向かって手を伸ばした。
手を伸ばした上空は緑から黄。そして赤へ変遷している紅葉のグラデーションがあまりに鮮やかで、母も「あら〜」と歓声を上げた。
それから妹が近くに落ちていた木の棒を拾えば、「ヘイヘイ待ってました〜!」と言わんばかりに犬が勢いよく飛びついた。犬にしてみれば花より団子、紅葉よりいい感じの木の棒である。
妹が木の棒を投げては犬がくわえて戻ってきてはまた妹が投げる。どこであってもいい感じの木の棒があればホームグラウンドのようになるのだなぁ。
それから11月中旬、撮影の仕事から久しぶりに東京へ行ってきた。優秀なフォトグラファーが東京に大勢いるなか、和歌山の山奥から呼んでもらえるのはほんまに心底有難い。この辺りは楽しくも慌ただしい日が続き、あらためて私は精神面をとことん犬に支えられているのを実感した。
どんな朝も犬は迎えてくれる。私が大失態を犯そうが褒められようがボロを着ようが洒落込もうが、ひとしく迎えてくれる。成績も見た目もなんでもいい、いつ何時も変わらない眼差しを向けてくれる。その公平さに救われている。
まぁそうは言っても、いるだけでいい存在ではないのと思う。犬には犬の尺度や態度があるのだろう。だから関係をおろそかにしないよう、来年もよく散歩して、よく遊び、よく食べてよく寝て、よく暮らしていこう。それが犬と私の結ぼれになって、すこやかな生活にも繋がるのだから。
この連載が本『inubot回覧板』(扶桑社刊)になりました。第1回~12回までの連載に加え、書籍オリジナルのコラムや写真も多数掲載。ぜひご覧ください。
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