●それでも仕事に納得がいかないなら転職活動を
すべての画像を見る(全5枚)一方、やる気もあるし体力も衰えていないのに、なぜか部下の方が役職につき、自分がそのサポートに回らせられたら…。仕事にやりがいを感じていた人ほど落ち込むかもしれません。
「特別に秀でたスキルを持っているといった一部の方を除いて、50代ともなれば“シニア社員”として、若い人のサポート役を頼まれるケースも珍しくありません。会社は、より若い人に投資をしたがりますから。
それに納得がいかないなら、自分のスキルを理想的に活用してくれる会社を求めて、転職先を探してみても良いでしょう。ただし本決定するまでは、現職は手放さないようにしてくださいね。もし理想の職場が見つからなければ、残りの約10年間、老後の“セカンドライフ”に向けて淡々とお金を稼いでいこう、と考えるのはどうでしょうか」
●周りから重宝される人間になる
とはいえ、割り切るあまり、投げやりになってしまうと、会社で重宝されず、居心地よく働くことができない…なんてことも。
「共著者の中村先生は80代まで現役の勤務医でしたが、『周りに長く重宝してもらいたいなら、自分は脇に退いて、中心になって働く30代、40代の仕事をサポートする』という態度を常に徹底されていました。具体的には、職場で頼まれれば、『こんな雑務を頼んでくるなんて!』などとガッカリせず、できるだけハイハイと言って快く引き受けるなど。
そして、50代からの武器は、なんといっても人生経験の豊富さ。第一線で戦う若い人が落ち込んだり、迷ったりしたときには話を聞いてあげて、彼らのがんばりを受け止めてあげる。求められることがあれば、おせっかいにならない程度にアドバイスをする。中村先生のように若手をサポートする立ち位置にシフトしていくと、シニア世代になっても職場や地域社会にうまく溶け込むことができてハッピーに過ごせると思います」