家の中でいちばんものが増えがちで、散らかりがちなのが「子ども部屋」。オモチャや服、文房具など、できれば子ども自身に片づけてほしいですよね。
整理収納プランナーの中谷あこさんに、子どもが自発的に片づけられるコツを教わりました。
子ども部屋の片づけで分類力・段取り力が育つ!
子どもに「早くかたづけなさい!」と叱ったり、子どものものを片づけるのがストレスになっていませんか?
子どもにとっても、お片づけスキルは一生役立つ大切な力。子ども自身が自発的に片づけられるように、親子で片づけ方法を身に着けたいもの。そして「片づけなさい!」と言わなくてすむ毎日にしたいですね!
●子どもと一緒に全部出し。持っている量を把握しましょう!
まずはオモチャを例に説明します。
子どもが楽しく遊んでいるオモチャも、年々歳を重ねるごとに増えていきます。子どもに少し減らしたら? と聞いても、子どもはどのオモチャをどのくらい減らせばよいのか決められないと思います。
まずは、持っているオモチャをすべて出してみましょう。そして、なにをどのくらいもっているかを親子で確認します。
お片づけの第一歩は「全部出すこと!」です。
●遊び方で一緒に使うものをまとめます!(分類力)
全部出した中から、よく使っているオモチャ、あまり使ってないけれどまだ遊ぶオモチャ、もう遊ばなくなったオモチャ、という風に分けていきます。
もう遊ばなくなったオモチャは、子どもと話し合って処分します。譲る先があるなら、一緒に考えるのもいいですね。
よく使うオモチャが小さなものであれば、ジャンルごとにジッパーつき袋にまとめましょう。
袋になにが入っているのかラベルを貼っておくと、子どもが自分で戻しやすくなり片づけがラクになります。
分類するルールは子どもと一緒に考えてみるのもいいですね。そのうちに子ども一人でしっかり分類する力が身に着いていきます。
●優先順位をつけていきましょう!(段取り力)
よく使うものは行動動線から考えて、いちばん取り出しやすい位置に収納するのが鉄則です。
こちらの写真は文房具の引き出しなのですが、どれをいちばんよく使うのだろう…と子ども自身が判断することが大切です。
自分のものに優先順位をつけるということは、いずれ「行動に優先順位をつける」ことにもつながっていく大切な習慣です。
この場合は引き出しの手前が取り出しやすい位置になるので、手前からよく使うものを収納していきます。
奥に行くほどあまり使わないものを収納していくように、子どもの意見を聞きながら収納しましょう。
そのときにどんな文房具が必要で、どんな文房具をどのくらい持っているかなどを親子で確認。計画的にものを持つ習慣を身に着けていきましょう。
●身支度が自分でできるような収納システムをつくります!(決断力)
子どもが一人で身支度ができるようになってほしいなら、子どもの身長に合わせた収納と、子どもが理解できる収納のルールを決めましょう。
洋服をかける高さは、子どもの手の届く位置になっていますか?
既存のクローゼットのハンガーラックの位置が高くて手が届かない場合は、子ども用の低いハンガーラックを一時的に使うこともおすすめします。
自分のことを自分でできるようになると自信がつき、子どもが生きていく中で大切な力になります。
●一目瞭然の収納をしましょう!
引き出しの中身は、あけたらなにが入っているか一目でわかり、そこから子ども自身が選べる仕組みが大切です。
上に積み重ねていくと下のものが見えずになにが入っているのかわかりにくいので、畳んで立てて収納します。
ごちゃごちゃしそうな小さなものは、カゴなどに入れて収納します。
こちらはセリアの「ネームバスケット」です。
●子ども部屋の片づけで、分類力・段取り力を育てましょう!
子ども部屋の片づけは、子どもと一緒に「持っているものを把握する」ことがとても大切。
そして、持っているオモチャや文具、洋服などの使用頻度などから、必要か不要かを一緒に考えます。
不要と判断されたものについても、どうするかを一緒に考えましょう。
処分するのかだれかにあげるのかリサイクルに出すのか…と考えることで、ものを持つ意味を考えたり、手放す事への決断が大切な力を養っていきます。
必要と判断したものをどのように収納するかは、しっかり分類をして、優先順位をつけて、定位置を決めていくことが重要です。
分類をする、優先順位をつけるという経験は、分類力・段取り力につながります。片づけを通して何度も繰り返すことで、しっかり身に着けることができるでしょう。
ぜひお休みの日などにお試しください。