キッチンで場所をとる水きりカゴ。作業台に十分なスペースがない場合、ストレスに感じることも。また、水きりカゴそのもののお手入れも意外と面倒です。
暮らしのプロ・ライフオーガナイザーの高田舞子さんは、思いきって水きりカゴをやめたところ、スッキリしたそう。詳しく教わりました。
水きりカゴは当たり前…ではなかった!捨てても水回りをスッキリ保てています
わが家は転勤族、賃貸マンションに住んでいます。食洗機はありません。
実家でも母は常に水きりカゴを使っていましたし、キッチンにあるのが当然と思っていました。
洗い物の流れ作業として、そこにあるだけで便利なアイテムです。
ただ、洗い物の水分は常に自然乾燥。
ということは、水きりカゴにはカビや汚れがあっという間に発生してしまいます。
掃除そのものは難しいことではないのに、なぜか腰が重く、見て見ぬふりをしてしまいがち。何日か見逃したのち、「やれやれ」と観念し、気合を入れて掃除するということを繰り返していました。
掃除の際は、使い古したスポンジ+台所洗剤、細かいところはメラミンスポンジを使っていました。
●「これ、絶対にいる?」と疑問に
掃除も面倒だし、ふと「これ、本当に必要?」と思い始めます。そこで、試しに除けて生活してみることに。
水きりカゴを置いていたキッチンの作業台に、洗った食器をそのまま置いて重ねていきます。作業台は徐々に水浸しになっていきますが、それでいいと決めれば、不思議と気になりません。
●ふきんでふいてから自然乾燥へ
以前は、カゴがあるおかげで洗い物後はそのまま放置することもありましたが、今はそのままでは乾きません。洗い物後は必ずふきんで食器をふき、作業台に並べるようになりました。
食器をふき終わったあとは、水浸しの作業台をダスターでふきます。カゴがなくなり視界もスッキリしたうえ、いつも清潔にふき取ることができるようになり、気持ちまでスッキリ!
ただ、このときはまだ試運転。自分としては「カゴはないほうがスッキリ暮らせる!」と捨てる気満々になりましたが、洗い物は夫が担当することもあります。水きりカゴがないと抵抗感があるかなと思い、「テスト的に、カゴなし生活してみたい」とひと言伝えてみました。
すると、夫もそれほど抵抗なく、今までどおり洗い物をしてくれたうえ、なんなら洗うだけでなく食器のふき上げまでしてくれるようになったのです(そりゃぁ、水浸しのままでは過ごせないですよね笑)。一石二鳥、いやそれ以上の結果でした。
1週間のテスト生活を経て、「捨ててもいいよね」と夫婦間で同意し、カゴは晴れて粗大ゴミ行きとなりました。
●ふと疑問をもつことの大切さ
生活は積み重ねですので、長い間使い続けているものや当たり前に行ってきた作業工程に、人はなかなか疑問をもちません。
私も「水きりカゴがある生活」が普通でした。が、掃除を面倒に感じてきたことで、疑問を投じました。結果、私の場合は便利さよりも掃除の面倒さが上回ったのです。
便利を手離して得たのは、スッキリした空間と気持ちでした。
小さなことであっても、なにかを処分したり生活を変化させるときは、試験的にやってみることも大切です。いきなり捨てずに、保留期間を設けましょう。
どっちがよりストレスに感じるか、どっちがより快適か? ささいな点でも自分に向き合うことが大切です。片づける場所を替えたり、使うものを替えたりすることで暮らしやすくなりますよ。