仮想通貨、つみたてNISA、確定拠出年金など、資産運用にまつわる話題がさかんです。
今、おもな銀行の普通預金の金利はわずか年0.001%。「預けっぱなしにするより、資産運用した方がトク」という声もあります。

とはいえ投資は元本割れのリスクも。「興味はあるけど、なにから始めればいいかわからない」と迷っている人も多いのではないでしょうか。

超低金利の今、貯金だけではもったいない。リスクを知ったうえで長期の資産運用を

「投資と聞くと、『リスクが高い』『お金が減ってしまうかも』と不安に感じる人が多いですよね。確かに預貯金と違って、投資では元本が減ってしまうこともあります。でも、きちんと商品を選んで投資すれば、資産を増やすのはそれほど難しいことではありません」と語るのは、投資情報番組やセミナーの司会を多く務め、自らも投資を実践するアナウンサー&ブロガーの大橋ひろこさん。

投資商品にはさまざまなタイプがあります
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投資商品にはさまざまなタイプがあります。大きな利益が狙える代わりに大きく損をすることもあるのが、FX(外国為替証拠金取引)や仮想通貨に代表される、ハイリスクハイリターン型。安全に増やしたい人には向きません。

●初心者はまずローリスク・ローリターンの投資を

大橋さんがすすめるのは、ゆっくりコツコツ運用し、リスクも少なめのローリスク・ローリターン型の商品です。この2タイプについて、大橋さんは「高リスクな商品が攻めなら、低リスクな商品は守り」と表現します。

「私は攻めと守り、両方の投資を行っています。攻めの方は損失を出す年もありますが、守りの方は今のところ着実に増えてくれています。これから投資を始めるなら、まず守りの商品から始めてみましょう」

最近では、証券会社に行かなくても、スマホで少額から手軽に投資が始められるようになったりと、始めるハードルも下がっています。
「将来必要になるお金を、自分で運用してみるという選択もありますよ」

投資を始める前に知っておきたい6つの心得

さっそく投資をしてみたい! と思ったら、実際に始める前に、6つの心得を知っておきましょう。長期的な視野をもち、コツコツと続けていくのがポイントです。

1.目的をハッキリさせる

投資を行う目的をハッキリさせると、自然と「余ったお金は投資に回そう」といった気持ちがわき、節約にもつながります。
「子どもの教育資金を貯めたい」「海外旅行に行きたい」などなんでもかまいません。モチベーションを上げ、成果を挙げましょう。

2.リスクを知る

投資は、金融商品の価値が投資資金より下がる=元本割れする可能性があるのが大前提。株式投資なら最悪の場合、企業の倒産で株価が0円になることも。
複数の投資先に資金を分ける「分散投資」などでリスクを軽減するのが大切です。

3.余剰資金を使う

投資に生活費を使うのはNG。損失が出ても生活に支障をきたさない、当面使う予定のない余剰資金を使いましょう。
少額の積み立てに挑戦するなら、ムダづかいを減らして月に3000円程度節約し、その分をあてるのも手です。

4.甘い話に飛びつかない

甘い話に飛びつかない

銀行や証券会社の窓口で金融商品を買う場合、担当者がすすめる商品には安易に手を出さないのが鉄則。
おトクに見える商品ほど、リスクも手数料も高い傾向にあるからです。おいしい話には裏があると心得て。

5.投資と貯金を併用する

投資だけしかしていないと、いざお金が必要になったときに価格が下がっていて損をしてしまう危険性が。でも同時に貯金も行っておけば、必要なお金は貯金でまかない、投資の方は悪いタイミングで売らずにすみます。
貯金という土台があると、安心して投資に臨めるという精神的なメリットも。

6.ニュースをチェックする

企業の業績や不祥事、原油安、自然災害など、株式市場に影響を与えるニュースを日頃からチェックすることも大切。GDP(国内総生産)などの経済指標や金融政策の発表でも株価は大きく動きます。
リスク軽減のために、重要な指標だけでも少しずつ覚えましょう。

ESSE6月号

の特集「初心者でもできる 今どき投資ガイド」では、ビギナーが買いやすいリスクが低めの金融商品を具体的に紹介しています。投資を始めてみたい方は、ぜひチェックを。