増税、キャッシュレス化、さまざまなサービスの有料化など、お金にまつわる変化が進むなか、私たちは今後どのようにお金とつき合っていくのがよいのでしょうか? 「情報がない人ほど損をします」という節約アドバイザーの丸山晴美さんに、賢い行動を教えていただきました。
すべての画像を見る(全2枚)2020年のお金の守り方。情報を取りに行く行動力とメリハリ!
ついに2020年。この20年間で感じることは、「年々お金が貯めにくくなっている」ということです。
昨年は消費税が10%に増税され、消費税以外の税金や社会保険料も値上げされ、所得も可処分所得も増えない。物価は上昇、サービスなどの有料化…。
そう考えると、「いつが貯めどき」と考えるよりも、「今が貯めどき」であることを認識することが大切ではないかと思います。
●お金を使わずに済む方法も多数!お得は自分から取りにいくべし!
とはいえ、マイナスなことばかりではなく、お金をできるだけ使わなくても利用できるサービスも登場しています。たとえば、格安SIMや格安スマホ。車を所有しなくてもカーシェアやレンタカーで使うときだけ使う。メルカリやラクマなどのフリマアプリなど、安くすませる方法は探せばたくさんあります。
2020年は、情報を集めて調べ、いいと思ったらサービスを利用するなどの行動を起こすことが、お得への近道となるでしょう。待っていては、お得はやってこない時代です。
●7月からのレジ袋の有料化…押し寄せる消費者負担の流れ
一方で、今までタダだと思っていたサービスに関しても、有料化の波が押し寄せています。大手旅行会社では一部店舗で旅行の相談料が有料化され、反応次第で対象店舗が増える可能性があります。また、大手通信会社ではキャリアのショップで購入した端末以外の初期設定サポートを有料化しました。
大手都市銀行が10月には年間1200円の口座管理手数料を導入する計画を発表しました。これに続いてほかの金融機関も導入する可能性がでてきています。さらに7月から全小売店でレジ袋の有料化が義務づけられました。
●有料化を免れるのは自分の行動次第
今まで企業負担になっていた部分が利用者負担になる流れは今後も続くと考えています。しかしこれらは、ある一定の条件を満たすことで無料になることもあります。
たとえば、先の旅行会社の相談料は、相談後一定期間内に申し込みをすることで、旅行代金に充当され、実質無料になります。携帯電話やスマホの端末の設定は、自分自身ですることで無料に。
口座管理手数料は取引状況に応じて優遇策がとられることが多いですし、レジ袋は植物由来で環境負荷の小さいレジ袋は有料化の対象外となります。そもそもマイバッグを持参することで解決します。
●銀行に預けるだけでなく、いよいよ投資という選択肢も
普通預金金利が0.001%の時代は、投資にも目を向けることが大切だと考えています。それは現預金だけではお金は守りきれないからです。通貨や金融商品の分散をすることが後々自分のお金を守ることにつながるでしょう。
「ロボ投資」が人気ですが、すべてをお任せする投資一任型のロボ投資は、毎月積み立てているだけで、あとは自動的に見直しなどをしてくれるので、投資運用の一つに加えるのもいいと思います。
最後に、私はお金はメリハリだと考えています。抑えるところと出すところを常に考えながら使うことが大切ですが、これからはそのメリハリを利かせることになるでしょう。抑えるばかりではなく、たまには旅行やおいしい食事もいいものです。お金を貯める目的は複数あって当然ですが、そのなかの一つには旅行など楽しめるもを入れるようにしましょう。