以前、インターネットの健康情報まとめサイトが、間違いだらけだったとわかり大きな騒ぎに。
テレビやラジオ、雑誌、インターネットには、さまざまな健康情報があふれています。たくさんありすぎて、どれを信じればいいものか迷うことも少なくありません。

健康常識のウソ&ホント
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健康になるための方法に“抜け道”はなし!正しい情報をきちんと見極めて

ここでは医師の秋津壽男先生に、一般的に信じられている、食事に関する健康情報について真偽のほどを教えてもらいました。

●「食べたいときに食べると太る」はウソ

「1日3食を朝昼晩、毎日決まった時間に食べるとよい」とよくいわれます。一見すると、健康によさそうですが、じつはこの食習慣は肥満の原因になることも。
空腹かどうかとは関係なく、「お昼の時間だから食べよう」「もったいないからもう少し食べよう」といった食生活では、必要以上にカロリーを摂取してしまいます。

大切なのは、空腹感を覚えたとき、1日に必要なエネルギー量(下表参照)の範囲内で、食べたいものを食べ、空腹感が収まったら箸を置くこと。

これが実践できると遺伝的、体質的に太るタイプは適度に太り、やせ型の人は適度にやせます。つまり、その人にとっての理想的な体型が自然と維持されるのです。

<1日に必要なエネルギー量>

1日に必要なエネルギー量

30~49歳の女性の場合、1日に必要なエネルギー量は2000kcalです。

※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年度版)

●「乳酸菌は死んだ状態で腸に届いても意味がない」はウソ

乳酸菌

ヨーグルトやチーズのほか、みそやしょうゆなどに含まれる乳酸菌には「生きたまま腸に届くタイプ」「消化器官を通るときに死んでしまうタイプ」の2種類があります。

生きて届かないと意味がなさそうに思えますが、じつは乳酸菌パワーは生死を問いません。

生きて腸に届いた乳酸菌は、悪玉菌のエネルギー源となる糖やタンパク質を奪うのとともに、腸管の粘膜に定着し、悪玉菌増殖の場を減らします。

一方、死んで腸に届いた乳酸菌も、生きた乳酸菌のエサとして役立つほか、退治された悪玉菌を吸着し、体外に排出する役割も。

どちらも腸内環境を整え、免疫力を向上させるので、たとえ生きて腸に届かなくても、十分に役立つのです。

●「水道水よりミネラルウォーターを飲んだ方が健康にいい」はウソ

ミネラルウォーター

水分補給という意味では、水道水でも問題なし。日本の水道水はレベルが高いため、わざわざ高い水を買う必要はありません。

ミネラルウォーターは鉱泉水、つまり冷たい温泉水のようなもの。そう聞くと、健康によさそうですが、特別に体にいいわけではないんです。

ミネラルウォーターには、ミネラル分をあまり含まない「軟水」と、ミネラル分を多く含む「硬水」がありますが、硬水ですらミネラルを多く含むといっても、食べ物に含まれる量とは比べものになりません。

また、硬水はカルシウムを多く含むので、腎臓結石がある人は、避けた方がいいでしょう。

●「野菜を先に食べるとやせる」はウソ

野菜を先に食べるとやせられるという「食べ順ダイエット」は人気があります。しかし、じつは野菜から食べるだけでは、ダイエットの効果はありません。

野菜を先に食べることは血糖値の急上昇を防ぐのに役立ちます。しかし、いくら野菜が先でも、大量にドカ食いしたら意味がありません。野菜をよくかんで食べ、満腹感を得られれば、食事量を抑えることができる…という意味なのです。

また、体を冷やすと胃腸の働きが落ち、免疫力が下がるため、温野菜の方がおすすめ。
サラダの場合は冷蔵庫から出してすぐのものは避け、室温になじませてから食べるといいでしょう。

●「うなぎ&梅干し」と「ラーメン&ライス」。食べ合わせが悪いのはどっち?

野菜を先に食べるとやせる

一緒に食べるとよくないと言われているうなぎ&梅干し。でも、食べ合わせが悪いのは、じつは「ラーメン&ライス」です。

どちらも炭水化物をエネルギーに変換するビタミンB1をあまり含まないため、体内でエネルギーに変換されず、脂質になり、肥満を招きやすい組み合わせです。

一方、「うなぎ&梅干し」は梅干しが胃酸の分泌を助け、うなぎの消化を助けてくれます。