暑い夏が終わり、いつの間にかコスモスの花が似合う季節になりました。
「花は、いろんな雰囲気で撮れて、自分を表現するには格好の被写体です。とくにコスモスは、さまざまな種類があり色もカラフルで楽しめます」と語るのは、写真教室を主宰する西村りつ子さん。
コスモスの上手な撮り方を教えてもらいました。
コスモスを撮影するコツ!いろいろな表情を切り撮りましょう
(1)コスモスのいろいろな表情を切り撮ろう
コスモスはとてもかわいい花で、その表情を撮りたくなります。たくさんある花の中から主役を一輪選んでぐっと寄って撮ってみましょう。その花だけがもつ魅力に気づけるかもしれません。
コスモスの魅力は、後ろ姿にもあります。うしろから光に透けて見える花弁は、とても軽やかでかわいい雰囲気。
露出をプラスよりに、明るく撮るとよりかわいい空気感が出せます。
同じ切り撮り方でも、夕暮れどき、露出をマイナスにしてコスモスをシルエットにして撮ると、大人っぽい雰囲気に。
コスモスから伝わる印象もどこか違って見えます。
(2)ポジションとアングル
ポジションとはカメラを構えたときの「位置」のことで、アングルとはカメラをかまえたときに出るカメラの「角度」のことを指します。
このポジションとアングルの組み合わせで、写真の印象に変化をつけることができます。
いちばん撮りやすいのがこの方法。
全体を見渡せて、伝わりやすい写真になります。この組み合わせを変えることで、背景を変え同じ花でも異なる世界を表現できます。
・ローポジション(低い位置)+水平アングル(真っすぐ構えて撮る)コスモスの葉や奥の山が背景となり、自然の中に群生するコスモスを感じることができます。
・ローポジション(低い位置)+ローアングル(見上げるように構えて撮る)同じコスモスを撮っても、見上げるようなローアングルで撮ることで背景が空に。
一気にさわやかな空気感が出ます。
(3)光の効果を知ろう
写真は光でその表現を変えることができます。
光を味方につけて、好みの写真を撮ってみるのもおすすめです。
コスモスに向かって立ったとき、斜め後ろから当たる光です。
この光で撮ると、秋桜の色が忠実に写りやすく、さらに順光と違い立体感もプラスされるので、写真に奥行きが出ます。
・半逆光半順光の反対で、コスモスに向かって立ったときに、斜め前から当たる光です。
コスモスの花弁がキレイに透けて見えるのが特徴です。それでいて花の色も、ちゃんと写せる光です。
・逆光太陽を正面にして立ったときの光が、逆光です。太陽が空から覗いていたら、強い光をレンズに当ててみましょう(太陽を直接覗くのは危険なのでやめましょう)。
この写真のようにゴーストという光の輪が撮れることもあります。
コスモスの色は強い光で飛んでしまいがちですが、幻想的な1枚になります。
撮り方を変えると、こんなにいろいろな雰囲気のコスモスを見ることができます。ぜひ、自分だけのコスモスを撮ってみてください。