差し迫ってきた年末の恒例情事、大掃除。せっかく行うのであれば、徹底的にきれいにしたいものです。とくに見落とさないように気をつけたいのが、食洗機や電気ケトルといったキッチン周りの家電。使用頻度も高いため、じつは水アカなどの汚れが蓄積しがちです。
「そんなキッチン家電類の掃除には、クエン酸を使うとラクなうえに安心です」と教えてくれたのは、ナチュラルクリーニング講師の本橋ひろえさん。詳しく教えていただきました。
水アカやにおいをすっきり落とすには、クエン酸を活用
すべての画像を見る(全4枚)食品の「酸っぱさ」のもとでもあるクエン酸は、酸性の素材。水アカなど水回りの汚れや、トイレのアンモニア臭などのアルカリ性の汚れに効果があります。
「酸が強く、残しておくとサビなどの原因になるので、使用後は必ず洗い流してください」
<得意なこと>
・水アカや石けんカスなど、アルカリ性の汚れを落とす
・トイレのアンモニア臭や尿の飛び散り汚れを落とす
・タバコや魚のにおい消し・抗菌作用
<注意点>
・塩素系の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生するので絶対にNG
・酸が強いので、使い終わったら洗い流す
・大理石や鉄などの素材には 劣化やサビの原因になるので使わない
・目に入ると刺激があるので、すぐに洗い流す
クエン酸で、キッチン家電を掃除しよう
市販の強力な洗剤をキッチン家電に使うのは少し心配ですが、食品としても使われるクエン酸なら安心。汚れがおもしろいほどすっきり落ちます。
●電気ケトルにこびりついた水アカをすっきり!
電気ケトルにいっぱいの水を入れ、クエン酸小さじ1を加えて湯を沸かします。
「冷めるまでそのままおき、湯を捨ててすすいで。こびりついた汚れも緩むので、クロスなどでさっとふき取ります」
●食洗機のメンテナンスにも最適
食洗機も使い続けていると水アカなどがたまります。普段洗剤を入れている場所にクエン酸小さじ1を入れて食洗機を作動させてましょう。終わったら、縁の部分などにこびりついた水アカなどをふき取ります。
重曹と組み合わせて、泡の力で汚れを落とす
重曹とは、食品としても使われている弱アルカリ性の素材。クエン酸と一緒に使うと発生する泡が、手の届きにくいところの汚れにも密着します。
●手の届かないパイプの汚れを泡の力で落とす
鍋に水2Lとクエン酸大さじ2を入れて沸騰させ、60℃程度に冷まします。次に、排水口の周りに重曹1/2カップをふりかけ、鍋のクエン酸水を注ぐと、ブクブクと発泡。泡が配管の汚れをはがします。
※クエン酸は、塩素系漂白剤やパイプ用洗剤など「混ぜるな危険」の表示がある洗剤と混ざると有毒なガスが発生し、命にかかわるので、間違えないようにしてください。