「時間がないから部屋が片づかない!」「毎日、仕事や育児に追われて時間に振り回されている」…。1日が24時間ではとてもたりないという「時間貧乏」から脱出したいと考えている人は多いはず。解決する方法はあるのでしょうか?

「考え方とインテリアの双方を見直すと、時間の使い方が変わり、納得のいく過ごし方に近づけることができます」

そう語るのは、インテリアコーディネーター、マスターライフオーガナイザー認定講師の森下純子さん。「収納とインテリアで暮らし最適化」をテーマに、インテリアのコーディネートやセミナーを行っています。自身も忙しく仕事や家事をこなす森下さんに、上手に時間を使うコツや、時計選びと置き場所について、詳しく伺いました。

時間割をつくって、ムダを省きやりたいことをする

時間管理では、「大切なことにきちんと時間を使えている」と思えることが満足感につながります。

●1コマ15分の時間割をつくってみる

時間書き出すイメージ
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1日24時間を15分で割ると、96コマ。このコマ割で時間を考えると、意外と時間は多くあると感じるものです。
たとえば、日々片づけにかける時間がないと感じているなら、昨日の1日のスケジュールを書き出してみてください(きっと1コマ=15分間で書き出せるはずです)。

・朝ご飯の支度に何分かかっているか?
・スマホをいじっている時間は何分あるか?
・子どもの送迎の時間は?

など、15分単位でカウントするのをおすすめします。
そうやって昨日の時間割をつくり、そこから平均的な1日の時間割を導き出してください。その際、ムダに過ごしている時間を見直し、自分がやりたいことに優先的にあてるようにします。

●15分間のブレイクタイムが作業効率化の要

私が1時間の時間割をつくる際には、15分×3コマ=45分間は集中してタスクをこなし、残り15分はブレイクタイムに設定しています。
その15分でお茶を飲んだり、運動したり。普段片づけができていないなら、その15分でできることをやってしまうのも手です。

ほかにも、やりたいことがあったらしっかり時間割に入れておきましょう。日頃からやりたいことを手帳などに書き出しておくと、すき間時間の15分を有意義に使えます。月初めなどにこの作業をやるとやらないとでは、1年後の暮らしは違ってくるでしょう。

時計の置き場所、こんなところにあると便利

時間割に沿って行動するうえで、時計が果たす役割は大きいもの。家の中で時間を意識するには、携帯のタイマーなどのリマインダー機能を使うのもおすすめですが、毎日の家事や育児の最中にパッと見られる場所に時計を配置しておくのも効果的です。

●リビングはインテリアに合った文字盤の大きいもので

リビング時計イメージ

キッチンやダイニングから見えるリビングの壁に、大きな文字盤の時計がひとつあると家族も見やすく便利です。音が鳴らない静かな時計は、リラックスできておすすめ。
また、時計は壁のポイントになるので、インテリアに合ったデザインや素材のものを選ぶとおしゃれ度も増します。高い位置にあると時刻合わせが面倒になるので、電波時計を選ぶといいでしょう。

●洗面所やキッチンには置き型タイプを

洗面所

忙しい朝の時間帯は、しっかり時間を把握していないと、あっという間にすぎてしまいます。洗面所やキッチンに時計を置きましょう。
手元に置く置き型タイプだと、意外と目線が行きやすく便利です。また、湿気に強い防水時計や、洗面所の鏡やタイルなどに吸盤でつくタイプのものもあります。小さいものでもいいのでひとつ置いておきましょう。

●時間はジャスト表示に!遅刻防止に時計を進めておくのは効果が…

時計

私自身が時間がうまく使えないな…と思っていた頃のことです。じつは、アポイントメントに遅刻しないように家の時計を5分ぐらい早めて設置していましたが、このやり方は効果がイマイチ。むしろ、たとえば身支度など、自分がなにを何分でできるのかを把握した方が遅刻は減りました。

今は15分単位の時間割で自分に必要な時間を把握し、それに合わせてアポイントを設定するという方法で時間管理をしています。

満足のいく時間の使い方ができていないと感じたら、時間とのつき合い方を見直してみてください。時間を確認する際にモチベーションが上がるように、時計選びにもぜひこだわってみましょう。