炊きたてのアツアツご飯と、納豆。想像するだけでよだれが出そうな最強の組み合わせですが、じつは栄養面からいうと、もっといい食べ方があるのだそう。「血液をサラサラにするナットウキナーゼは、熱に弱く、温かいものに合わせると減少します。食べるときは、ご飯にのせず別々に食べるか、ご飯を少し冷ましてから納豆をのせるようにしましょう」。そう教えてくれたのは、管理栄養士の弥冨秀江さん。食べる20分前に冷蔵庫から出せば、ナットウキナーゼが活性化するので、より好ましいそうです。
あなたの食べ方、もしかして栄養を捨てているかも!新常識を知って元気な体に
このアツアツご飯&納豆以外にも、じつは栄養学的に見直した方がいい、NGな食べ方があります。弥冨さんに詳しく伺いました。
●トマト
傷みやすいから、冷たい方がおいしいからと、買ったら冷蔵庫に入れがちですが、それにより低温障害でリコピンが減ってしまいます。「常温保存して食べる直前に冷やすのがベター。もし大量に買って、すぐに食べられないときは、トマトソースにするといいですよ。トマトは油で加熱するとリコピンの吸収がよくなるので、栄養価の点でもおすすめです」。
●リンゴ
くし切りが定番ですが、じつはこれも、栄養がつまっている芯や種の部分を逃してしまう切り方。そこで試してみてほしいのは、輪切りです。「輪切りにすると、捨てる部分はわずか3g。カリウムや食物繊維が豊富な皮もおいしく食べられます。水洗いもさっとでOKです」。
●イチゴ
同じくフルーツのイチゴの切り方も注意。「イチゴはヘタの真下に栄養があるのですが、包丁でヘタを切るとその部分まで切ってしまいます」。なので、ヘタは手でひねってとること。また、ヘタをとってから水洗いすると栄養が流れてしまうので、とる前にさっと水洗いするといいでしょう。
●ゴマ
体にいいとされるゴマも、かたい皮に覆われているため、そのままふっただけでは、じつは栄養ゼロ。すりゴマにしてとりましょう。
「ただし、すったゴマは酸化しやすいので、食べる直前にするようにしてください。すり鉢を出すのが面倒だったり、おひたしなどに少量をかけて食べるときは、指先でぎゅっとひねってつぶす『ひねりゴマ』や、包丁で刻む『切りゴマ』でもいいですね。市販のすりゴマは酸化しやすいので、すぐ使い切るか、いりゴマを購入するようにして。いりゴマ自体も長く保存していると酸化するので、早く食べきることが大事です」。
意外に知らない、栄養学的に正しい食べ方の常識。せっかくおいしく食べたものは、栄養は余すことなく取り込みたいものですよね。