今やコミュニケーションの主流ツールとなったLINEやメール。PTAの連絡やママ友同士のやりとりで、どうしても使わなければいけないシーンが増えていますが、じつは「うまく使いこなせていない」「やりとりがもとでトラブルになったことがある」など、使い方にとまどう人も少なくないようです。ESSE読者にアンケートをとってみたところ、さまざまな気配りや自分ルールをつくって、コミュニケーションを円滑にする工夫をしていました。そんななかから「やってよかった」「されてうれしかった」気配りエピソードをご紹介します。プラスアルファのアドバイスをしてくれたのは、コミュニケーション・インストラクターの杉山美奈子さんと、ITジャーナリストの高橋暁子さんです。

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「やってよかった」読者が気をつけているLINEやメールでの気配りエピソード

まずは「やってよかった」エピソードをご紹介します。相手の立場に立って考えるのがポイントのよう。

●午前9時前と午後9時以降はメールやLINEはしない(岡山県・32歳)

早朝、深夜は緊急時以外は連絡しません。また、フルタイムで働いている友人には、昼休みの時間にメールやLINEを送るようにしています。

【アドバイス】

着信音で相手を起こしてしまう可能性があるので、日中に送るという心配りは合格。あらかじめ都合のいい時間を聞いておいたり、相手からの返信が早い時間帯を覚えて、そのタイミングで送るのも上手な気配りです(杉山さん)。

●ネガティブな内容の話には個人名は出さない(栃木県・41歳)

軽い気持ちで送ったつもりでも、LINEのスクリーンショットを取られたり、メールを転送されたりすると、思わぬトラブルを引き起こすことがあると思います。万が一、誰かに転送されても問題ないよう、ネガティブな内容には個人名を書かないようにしています。

【アドバイス】

LINEやメールの転送は、じつはママ友間に多いトラブル。LINEでもメールでも、不特定多数の人に見られる、という前提で送って。「ここだけの話」は文面ではなく、おしゃべりですませましょう(高橋さん)。

●件名や文頭に【要返信】【至急】【返信不要】を入れる(神奈川県・50歳)

PTAなどの連絡メールやLINEには、パッと見ただけで、返信が必要か、急ぎのものかわかるようにしています。

【アドバイス】

相手に重要度が伝わる、よい工夫です。返信がほしい場合は、相手がいつ読むかわからないので、「本日中に」ではなく、「〇月〇日中に」と期限を加えるとさらに親切です(杉山さん)。

されてうれしかった!思いやりの気持ちが伝わるエピソード

続いては「されてうれしかった」エピソードをご紹介します。さりげないやりとりから、学ぶべきところがたくさんありました。

●自分のことだけでなく、まず家族や私のことを尋ねてくれる(東京都・28歳)

私や子どものことなどを思う文章から始まっていると、うれしい気持ちになります。自分のことばかり書く人が多いので…。

【アドバイス】

相手やその家族を気にかける内容は非常に評価できますね。とくに子どもの名前を正しく文章に入れると喜ばれます。漢字を間違えないよう、連絡先には(○○くんのママ)などと登録を(高橋さん)。

●家に遊びに来て、帰宅後すぐにお礼の連絡をくれる(広島県・37歳)

帰宅してすぐお礼のLINEやメールをくれる人は、やはりすてき。私も見習ってお礼は早めに送っています。

【アドバイス】

お礼はなるべく早い方がいいですね。遅くてもその日の夜までに送るようにしましょう。「おいしいお菓子をいただきながら、楽しい時間を過ごさせていただきました」など感想を具体的に(杉山さん)。

手段は時代によって変わるけれど、気配りの根本は変わらないもの。相手へのシンプルな気づかいが、マナーの基本といえそうです。