心配や不安など、心がモヤモヤしていては、なかなか寝つけないもの。現実問題として「悩み事」は快眠を妨げる大きな原因のひとつ!そう教えてくれたのは、睡眠専門医の坪田聡先生です。そのうえ、そんなときに無理に眠ろうとすると、「眠らなければいけない」という気持ちがさらにストレスになり、ますます眠れなくなるという悪循環を招くことにもつながるとアドバイス。
「こういうタイプの人は、悩み事を寝床に持ち込まないことが肝心。翌日の予定に不安があるなら、朝しなくてはならないことを寝る前に終わらせましょう。すぐに解決できない問題がある場合は、『とりあえず寝れば解決する』と暗示をかけるのも手です」
ストレッチや食事のとり方を工夫して、緊張や興奮を鎮める習慣を身につける方法を先生に教えていただきました。
ストレッチで、眠りを妨げるモヤモヤを解消する
ストレッチでこわばった筋肉をほぐすと血行がよくなり、体温調節が正常に行われ寝つきやすくなります。また、体をほぐすと心もほぐれるという効果が。イヤなことは、寝る前のストレッチの習慣でリセットしちゃいましょう!
●基本の姿勢
布団やベッドの上であお向けになって、両手脚をピンと伸ばす
すべての画像を見る(全5枚)両手脚をゆっくり左側に反らしたら、右側も同じように反らす。体がほぐれるまで繰り返す
片方のひざを両手で抱えて、ゆっくり胸のほうへ引き寄せてから戻すことを5回繰り返す。反対側も同様に行う
両手でひざを抱えて丸くなったら、ボールのように前後に体を揺らす
セロトニンを高める食べ物をとって快眠に備える!
脳から分泌される神経伝達物質のセロトニンは、幸せ物質とも呼ばれ、精神の安定や睡眠の質を向上させます。気分が落ち込んだり、モヤモヤして眠れないのはセロトニン不足の可能性が。
セロトニンをつくるのは、必須アミノ酸のトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物。それらが含まれるバナナをはじめ、大豆製品、チーズなどの乳製品、カツオやマグロなどの魚、パンやお米などを毎日の食事でしっかりチャージしましょう!
参考になりましたか?悩みがちな人ほど、なにも考えずに「とりあえず寝ちゃえ!」と寝逃げするのが効果的。レム睡眠(深い眠り)中に記憶が整理され、必要な情報だけが再処理されます。また、布団に入る前に、モヤモヤしていることを全部ノートに書き出し、引き出しや箱など見えない場所にしまって封印するのもいいでしょう。締めくくりに「はい、今日は終わり」「これでおしまい!」と声に出せば完了。悩み事は「寝逃げ」させるか「封印」してしまうことです。