夏もそろそろ終盤戦!暑さによる疲れが出てくる時期かもしれません。そこで、夏バテや夏の疲れによい食材のひとつ、ゴーヤをご紹介!夏バテや夏の疲れによいだけでなく、美肌にもよいとされています。管理栄養士の黒木悠衣さんに、ゴーヤのうれしい美容・健康効果について聞きました。
すべての画像を見る(全4枚)ゴーヤが夏バテによいワケとは?
ゴーヤといえば、別名「苦うり」ともいうように、苦くてちょっと変わった野菜。沖縄で採れるゴーヤが有名なので、沖縄の夏のイメージも。そんなゴーヤ、夏が旬だといいますが、それには理由があるよう。黒木さんによれば、ゴーヤは夏バテや夏疲れによいのだそうです。
「ゴーヤはビタミンCとカリウムを豊富に含んでいます。さらに苦み成分である“モモルデシン”には、胃液の分泌を促進して食欲を増進させたり、肝機能を高めたりする効果が。食欲の低下が起きやすい夏バテや夏疲れにぴったり。また肝機能を高めるため、暑い季節になると飲みたくなるビールのおつまみにもおすすめの食材といえるでしょう。 ただし、熱帯地域で育つゴーヤは、東洋医学では身体にたまった熱を内側から冷ます“寒性”に属すもの。したがって、冷房で体が冷えたときや胃腸の調子がよくないときにとるのは避けましょう。このときを除けば、夏バテ予防として利用できる食材です」。
ゴーヤは美肌にも効く!!
そんな夏バテ防止に良いというゴーヤ。美肌効果もあるんですよね?
「ゴーヤに豊富に含まれるビタミンCは、コラーゲンの合成に不可欠です。皮膚や骨の健康維持、傷の修復に役立ちます。またビタミンCは抗酸化成分で、アンチエイジング効果が期待できるため、美肌にいいといわれているんです。 そんなビタミンCが、ゴーヤにはレモン果汁の約1.5倍、じゃがいもの約2倍も含まれています。一般的にビタミンCは熱に弱いのが特徴。でも、ゴーヤに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくい性質があるので、幅広い調理法に使われています」。
ゴーヤには生活習慣病予防も期待できる!
次々と見出されるゴーヤのパワー。生活習慣病予防も期待できるのだそうです。
「ゴーヤの汁には、“インスリン類似物質(ペプチドP)”やカリウムが含まれています。“インスリン類似物質”には血糖値を下げる効果が。カリウムには利尿作用とナトリウム排出作用があるため、血圧を下げる効果が期待できます。 血糖値や血圧などが高い状態が続くと動脈硬化のリスクを高め、脳卒中や心筋梗塞などのリスクにつながります。ゴーヤはこれらを予防してくれる生活習慣病予防にはおすすめの食材です」。
ゴーヤは、まさに夏にピッタリの食材であるというだけでなく、病気予防にもいいことがわかりました。夏の疲れを感じている今こそ、ゴーヤの出番!夏の終盤戦、元気に乗り切っていくために、ぜひ食卓に取り入れていきましょう!
●教えてくれた人
【管理栄養士:黒木 悠衣さん(薬樹株式会社)】
薬樹株式会社
首都圏を中心に約150店舗の保険薬局を展開。管理栄養士に気軽に相談できる新しいカタチの薬局として未病予防対策にも力を入れている。地域の人々の「健康ナビゲーター」として予防医療や在宅訪問での健康や薬のアドバイス、また社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。著書に「
」(PHP研究所刊)。HPでは健康レシピを毎週更新。
http://www.yakuju.co.jp/kanrieiyoshi/