秋の深まりとともに空が高くなり、紅葉も美しく色づく季節です。けれどもこの時季、気になるのは肌の乾燥。ふとふれた肌にかさつきを感じたら、もしかして、顔が冷えているのかもしれません。

「気温が低くなると、冷気で顔が冷えて血行が悪くなりがちに。美肌を保つために必要な潤いや栄養は血液が運んでいますから、顔の血行を促してあげることが大切です」と話すのは、メイ治療室・女性のための鍼灸院の代表で、鍼灸師の吉田明代さん。

早速、肌の血行促進&潤いアップが期待できるツボや、効果的なマッサージを教えてもらいました。

スキンケアのイメージ
顔の血行を促して、キメの美しいしっとり肌へ!
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肌に潤いと栄養を運ぶのは血液。血行促進が美肌の鍵!

血行の悪い肌と血行のよい肌の肌図イラスト
血行の悪い肌(左)と血行のよい肌(右)

血液が運ぶのは、温かい熱、新鮮な酸素、みずみずしい潤い、豊かな栄養です。
「例えば、血行のよい肌(イラスト右)は、熱、酸素、潤い、栄養に満たされて代謝もよく、肌表面のキメも美しく整って、みずみずしくつややかに見えます」

けれども、冷たい空気にさらされて顔が冷えると、顔の血行が滞りがちに…。
「血行の悪い肌(イラスト左)は、代謝も悪くなりますので、キメが乱れて潤いが逃げやすくなります」

血行の悪い肌が、かさついたりくすんだりして見えるのには、こうした理由があるのです。

そこで、今回ご紹介するのが、顔の血行促進を助けてくれる「大迎(だいげい)」と「合谷(ごうこく)」のツボです。

●「大迎」のツボの探し方

「大迎」は、下あごの骨の角(えら)から、下あごの骨に沿って手指をスライドさせたときに、少し凹んで拍動しているところ、骨の下縁にあります。

「大迎」を示すイラスト

「心臓から出発した血液は、『大迎』を通って顔へ向かいます。ふだん、家事や仕事などで前傾姿勢になりやすい人や肩こりのある人は、『大迎』のあたりがこっていることが多いもの。顔の左右にある大迎を優しくほぐしてあげましょう」

●「大迎」を指の腹で優しくマッサージ

「大迎」をマッサージしているイラスト

気がついたときに、手指の腹で、「大迎」のツボを優しくマッサージしましょう。

「『大迎』を中心に、耳の下からスタートして、えら、『大迎』を通り、あごの先へ、下あごの骨に沿って、心地よくマッサージするのもおすすめです」

●「合谷」の探し方

「合谷」のツボは、両手の甲、親指と人差し指の付け根、人差し指側の骨の際、押して気持ちのいいところにあります。

「合谷」のツボを示すイラスト

「東洋医学では、『合谷』は全身の血流と代謝促進に有効なツボ。『合谷』を刺激すると、顔の温度が上がるとされ、肌荒れを落ち着かせるツボとしても知られています」

●合谷はマッサージ&お灸もおすすめ

気がついたときに、反対側の親指で、「合谷」のツボを優しくマッサージしましょう。
「『合谷』には、お灸をすえるのもおすすめです。『合谷』は全身によい影響を与えてくれる万能ツボでもあるので、お灸の温熱刺激で、自律神経のバランスも整いやすくなります」

自分でできるマッサージ&お灸のセルフケア。ぜひお試しください。