夏の疲れが出やすい時季。また、免疫力アップが気になるときは、日々の食事から取り入れるのが近道。ここでは、自らも免疫力を高めることを意識した食生活を実践している料理研究家の藤井恵さんに、免疫力を上げる食材選びのコツや献立の立て方、簡単でおいしい免疫力アップレシピを教えてもらいました。
すべての画像を見る(全4枚)藤井恵さんが考える「免疫力アップごはん」のポイント
管理栄養士の資格ももつ藤井恵さんに、免疫力アップにぴったりな食材と、「免疫力アップごはん」の献立の立て方について聞きました。
<使う食材>
疲労回復して免疫力UP!・酢
・鶏胸肉
・豚肉
・薬味
・魚
プラスαでさらに免疫力を強化!
・βカロテン:緑黄色野菜(ニンジン、ピーマン、パプリカ、青ジソなど)に多く、体内で免疫力を高めるビタミンAに変換。
・発酵食:乳酸菌などの善玉菌が豊富で腸内環境を改善して免疫細胞を活性化。みそ、酢、ヨーグルト、納豆、キムチなど。
・食物繊維:腸をきれいにして免疫力を強化。発酵食と一緒にとると効果がよりアップ。キノコ、海藻、ゴボウなどに多い。
・ネバネバ食材:ネバネバ成分が腸内環境を整え、タンパク質の消化・吸収を助ける。オクラ、長イモ、モズク、メカブなど。
<献立の立て方>献立例:主食、主菜、副菜2品
ご飯などの主食と、肉や魚の主菜を基本に、たりない栄養素を副菜で補いましょう。副菜は1品でもOK。納豆やメカブなど、そのまま食卓に出せる副菜をプラスしても。タンパク質、βカロテン、発酵食、食物繊維、ネバネバ食材をバランスよくとれるよう組み合わせると、免疫パワーが期待できる献立になります。さらに、酢や薬味を加えると、疲労回復に◎です。
酢のパワーで元気に!鶏肉とナスの食べごたえ満点おかず
今回ご紹介するのは、疲労回復効果が期待できる調味料「酢」を使った「鶏肉とナスの甘酢みそ炒め」のレシピです。おいしいのはもちろん、酢のパワーを取り入れて元気に!
●酢:疲労回復効果&発酵パワーで免疫力アップ
疲労がおこるのは、体内に乳酸などの疲労物質が蓄積することが大きな原因のひとつ。酢に含まれる酢酸やクエン酸には、乳酸の生成を抑え、体内にたまった乳酸を分解する作用が。また、酢は発酵食なので腸内環境を改善する効果もあり、免疫力を上げるにはうってつけの調味料です。
●鶏肉とナスの甘酢みそ炒め
お酢のチカラでこってりなのに、あと味さっぱり! 疲れが出やすい季節にぴったりなおかずです。
【材料(4人分)】
・鶏モモ肉 2枚
・ナス 4本
・A[しょうゆ、酒各小さじ1]
・シメジ 大1パック
・サラダ油 大さじ6
・B[ニンニク(すりおろす)1かけ みそ、酢各大さじ2 砂糖大さじ1]
【つくり方】
(1) 鶏肉は余分な脂肪を除いてひと口大のそぎ切りにし、Aをもみ込む。ナスはヘタを除いて大きめの乱切り、シメジは石づきを除いて小房に分ける。
(2) フライパンにサラダ油を強火で熱し、(1)のナスを入れ、薄く色づいてやわらかくなるまで4~5分炒め、取り出す。
(3) (2)のフライパンの油を大さじ1残して強めの中火で熱し、(1)の鶏肉を皮目を下にして入れる。こんがりとした焼き色がついたら上下を返し、(1)のシメジを加えて一緒に焼く。肉に火がとおったら(2)を戻し入れ、合わせたBを加えて味をからめる。
[1人分419kcal]
<Point>
味つけには腸内環境を改善する発酵食品の酢とみそをダブルで活用。酢の酸味にみそのコクがプラスされて味も◎!