「これくらいやるのが当然」「やらないのはダメ」「みんなはできているから」。そんな思いからがんばりすぎていっぱいいっぱいになっていませんか? キャパオーバーに気づかずにひとりで抱え込み続けると、心と体がエンジン切れをおこしてしまいます。
「がんばるのはいいことだけど『過剰』『余分』であるのはここぞというときだけでいいんです」と話すのはインスタグラムで人気の心理カウンセラーのきいさん。がんばりすぎてしまう原因について教えてもらいました。
手抜きはダメ?がんばりすぎている人の口グセ
すべての画像を見る(全6枚)上のイラストのなかに口グセや頭のなかでよく考えていることはありますか? 思いあたる項目が多いほど、がんばりすぎている証拠です。
●「まだまだがんばる!」の心の奥にある気持ちとは?5タイプ別に紹介
(1) 完全無欠を目指しすぎタイプ「限界を認めるのは負け、がんばればなんでもできる」と、自分に徹底的にハイレベルを求めるタイプ。完全でないと「バカにされる」「見放されてしまう」という他者への恐怖心や、「すごいと思われたい」という承認欲求が心にありませんか?
まず、「怖い」「よく見られたい」という、自分の内側にある恐怖心や承認欲求に気づきましょう。ここまでがんばってきたあなたはすごいです!「できないことを認めるのは強さでもあって、負けることや魅力が損なわれることじゃないんだよ」と教えてあげてください。
(2) 世話を焼きすぎタイプ相手の領域のことにまで手を出して余計にやることが多くなっているタイプです。「こうしてあげなきゃ」「この人のため」と相手に代わって問題を解決しようとしていませんか? 自分が乗り出しすぎると、人の成長や活躍の機会を奪うことにもなります。「これは誰の課題?」「先の結果を受けるのは誰?」と考えて、相手と自分のやることを分けましょう。人の代わりをするのではなく、あくまでもサポートや応援をしましょう。任せることで自分の時間ができ、相手の自主性も育っていきます。
(3) 思い込みが強すぎタイプ「こうあるべき」「こうであってはならない」という義務感が心をかり立てるタイプ。「これしなきゃ、あれしなきゃ」といつも焦っていませんか。でもそれは実際に法律に記されていることや罰則のあるルールでしょうか? あなたの妄想では「絶対」になっているかもしれませんが、本当は「絶対」ではなく、やってもやらなくても罪も罰もないかもしれません。どうでしょうか? 事実を見てくださいね。
「やってもやらなくてもどっちでもいい」というのがフラットな状態です。そこから自分がなにをどの程度するのか、しないのかを選んでいけるといいです。
(4) 期待が強すぎタイプ「こうなってほしい、こうなってほしくない」という強い期待ががんばることへの執着を生みます。変えようのないものや、どうなるか分からないことまで自分で必ずどうにかしようとしていませんか?
何でも期待どおりにしたい気持ちはわかります。でも、人のことはコントロールできないし、たまたまそうなったという偶然だってあります。なんでも思いどおりにできるミラクルはそうそうないから、期待はいったん脇に置いておいて、「今楽しい」「今できること」に集中してみましょう。
(5) 怒られる! 嫌われる! と怖がりすぎタイプ怒られるのがイヤだから、きらわれるのがイヤだから、それなら我慢してがんばって限界を越えてでも自分が背負った方がマシ…そんな気持ちがあるのかもしれません。
「がんばる」「自分を責める」ことをずっと続けてきましたね。あなたにとって当たり前になっているかもしれませんが、本当は「断る」「頼る」「ほっとく」「手を抜く」という選択肢もあっていいんです。あなたには“がんばらないをがんばる”勇気が必要です。
●人は無限にはがんばれない。自分らしく過ごせる時間をもとう
いかがでしたでしたか? 複数のタイプに当てはまった人もいるかもしれません。うっかりがんばりすぎの癖を発揮して心が疲弊していませんか? がんばりすぎを抱え込んで爆発したり、ドクターストップになりませんように。
・やめたいと思っているけどしていることをやめる ・友達と連絡をとる ・ゆっくりひとりになれる場所にいく ・どうするのが正しいかよりも自分がどうしたいかで決める ・申し訳ないと思わずに、「がんばる」よりも「楽しむ」日をつくって心のリハビリをするできないことも「できる」と言って詰め込みがちなあなただからこそ、このようなことが必要です。心配しないでください! 完璧じゃなくてもあなたは大丈夫です。無限にがんばれる、ということは人間界にありません! みんな限界があることや不完璧であることに折り合いをつけて生きています。それに人は得意不得意や特性が当然あって、あの人にはできても自分にはできないということもあるものです。あっていいんですよ。それでもあなたはちゃんとすばらしいです。
ほかの誰かになろうとせず、無理のないあなたで過ごせるように願っています。