暑さや紫外線に悩まされる夏ですが、効果があると思っていた対策が、じつは逆効果になることも。
ESSE読者500人のケア方法を調査し、本当に正しいのか、プロにジャッジしてもらいました。

机に飲み物が入ったコップを置く女性
夏の汗の悩みと対策
すべての画像を見る(全3枚)

夏のお悩み。ベタベタもイヤ!汗が止まらない!

医学博士の福田千晶さん、管理栄養士・料理研究家の牧野直子さんにそれぞれ教えてもらいました。

●適度に水分をとり、じわじわと汗をかく習慣をつくって

大量の汗や急激な汗、ベタつく汗は、汗腺のつまりが原因。

「エアコンの効いた部屋にずっといて運動習慣がない人、入浴をシャワーですませている人は、汗腺が衰えている可能性があります。上手に汗がかけないとにおいや脱水などトラブルを招きやすくなるので、意識して汗をかくように」(福田さん)

イラスト汗をふく料理中の女性

基本は1日1リットル程度の水分補給と、軽い運動や温浴がおすすめ。ゆっくり汗をかくことで汗腺を活発にし、新陳代謝を高めましょう。

<POINT>

・汗腺がつまるとにおいの原因に!!
・定期的に汗をかくことで急激な発汗を防ぐ

<私はこうしてます!>週に1回はサウナで汗を流す(広島県・28歳)

スーパー銭湯のサウナで定期的に汗をかくと、老廃物が排出されて気持ちもすっきりします。

プロの回答「△」:どっと汗をかくよりも足や手の温浴の方が効果的

人気のサウナですが、夏は摂取水分以上に発汗し、脱水の危険があるので要注意。「一度にどっと汗をかくより、じわじわ汗をかく方が汗腺刺激になります。おすすめは手足浴。40℃くらいの湯につけると、血液が全身を循環し、いい汗がかけますよ」(福田さん)

<私はこうしてます!>塩分不足にならないよう麦茶には塩を入れて飲む(岡山県・31歳)

外出後など、汗をたっぷりかいたあとは麦茶に塩を少し加えてミネラルを補給しています。

プロの回答「△」:普段の食事でも塩分過多。とりすぎには気をつけて

日本人の1日の塩分摂取量は女性で6.5g未満、男性7.5g未満が目標値ですが、実際はプラス2gほど多いのが現状。「多くの人は塩分を控えた方がよいので、夏だからといって過剰に摂取する必要はありません。食事でみそ汁を飲んでいれば十分と心得て」(牧野さん)

<私はこうしてます!>毎日軽い運動で汗をかく(新潟県・35歳)

部屋にいると汗をかかないので、散歩をしたり、子どもとラジオ体操をして運動不足を解消。

プロの回答「〇」:汗をかくことに体を慣らすことは大事。家事などでもOK

体を動かし、徐々に体温が上がっていくことを体が覚えると、汗腺が活発になり、いい汗がかけるように。「激しいスポーツより、軽く汗ばむくらいの運動が〇。散歩のほか、家事もいい運動になります。お風呂掃除、ガラスふきなど体を使う動きを取り入れて」(福田さん)

<私はこうしてます!>汗をよく吸う木綿の服を選ぶ!(奈良県・38歳)

夏は素材を重視。肌に優しく吸水性のいいコットン素材の服を定番にしています。

プロの回答「△」:汗が乾きにくくなるので体を冷やす原因に。

厚地の木綿の服は汗をよく吸いますが、反面、乾きが遅いというデメリットも。「汗を吸い取った服は、水に濡れた服と同じ状態。ずっと着ていると体が冷えてしまうので、汗をかいたら着替えるか、シルクや合成繊維など速乾性の素材を選びましょう」(福田さん)

Check! かいた汗は水分を補いつつふき取るのが大事!

イラスト腕の汗ふき取り

とくに汗をかいた日は、濡れタオルやウエットティッシュで体をふくのもおすすめ。「体の表面に残った水分が蒸発することで、熱を冷ましてくれます」(福田さん)