築38年の中古マンションを、できるだけ既存を生かしてリノベーション。窓際のふたつの部屋をつなげて生まれた明るく広々としたLDKは、一部の壁や梁を躯体現しに。そんなインダストリアル感のある空間に合わせて、壁一面に男前なブックシェルフを造作。新品同様だった水回り設備を生かすことで、リノベ予算をLDKに集中。コストを抑えつつ、心地よい住空間を実現しました。

塗装したLDK天井
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目次:

予算をLDKに集中してインダストリアルな雰囲気を実現玄関まわりもLDKと雰囲気を統一余白を残したことで、家に手をかける楽しみが生まれた間取り(リノベーション前後)

予算をLDKに集中してインダストリアルな雰囲気を実現

ふたつの部屋をつなげてワンルームにしたリビング

物件価格と工事費を極力抑えることを前提に、フルリノベをしなくてすむ中古マンションを探したという施主の沼田さん。希望したのは、明るく開放的かつ、インダストリアルな雰囲気のLDK。

リビングの壁一面に造作したブックシェルフ

リビングの壁一面にはブックシェルフを造作。男前な空間に合わせてデザインしたオリジナルです。棚は可動式なので、自由に高さを変えることができます。

躯体現しの壁のあるLDK

リビングで存在感を放つローテーブルは、古材の一枚板とアイアンの脚を組み合わせてDIYしたもの。リビングダイニングの床は施主支給のオーク無垢材仕上げとし、キッチンの床はマットな質感の塩ビタイルを採用して、空間に変化をつけました。

【この住まいのデータ】

▼家族構成
夫51歳 妻31歳

▼リノベを選んだ理由
結婚を機に住まいの購入を検討。都心にある職場に近く、自分らしいインテリアにしたいと考え、中古マンション×リノベを選択。

▼住宅の面積やコスト
63.09㎡ 築38年(昭和57年築)

玄関まわりもLDKと雰囲気を統一

コートハンガーと一体型のシューズラック

玄関にはコートハンガーと一体のシューズラックを造作しました。リビングに造作した本棚と雰囲気を統一しています。

LDK入り口のドアと廊下

廊下の床には、美しい木目をリアルに再現した、サンゲツのフロアタイル「ヒッコリー」を採用しています。大きなガラス入りのドアが、暗くなりがちな廊下に光を届けてくれます。

余白を残したことで、家に手をかける楽しみが生まれた

木目が美しい取っ手

LDKと廊下を仕切るガラスドアには、木目が美しい取っ手をあしらいました。

本とグリーンがある棚

無骨な印象の空間に、グリーンや本を添えてやさしい雰囲気をプラス。

躯体現しの壁

「クロスをはがしてみたらキレイな状態だったので、LDKの一部の壁はそのまま躯体現しに。塗装などのコストカットにもつながりました」と沼田さん。

雑誌やカメラ、雑貨を飾った棚

リノベの範囲を絞ることで、理想のLDKづくりに予算を集中。さらには、トイレの床、壁、天井の仕上げをすべて妻がDIYしてコストダウンに貢献しました。

「トイレくらいの小さなスペースなら、自分でできるかなと思っていたのですが、壁紙をまっすぐ隙間なく張ったりするのは想像以上に大変でした」と妻は笑います。

また、今回リノベしていない個室や水まわりは、今後手を加えようと計画しているのだそう。「余白を残した今回のリノベによって、家に手をかけていくという楽しみが生まれ、いつまでも愛着を持てる家になるかなと思います」と沼田さん夫妻は話してくれました。

間取り(リノベーション前後)

リノベーション前の間取り図

リノベーション前

リノベーション後の間取り図

リノベーション後

設計・施工/リノベる。
物件探しや住宅ローンの相談、設計施工、インテリアコーディネートの相談まで、専属スタッフがトータルサポート。累計3000件以上の住宅設計・施工実績を有している。北海道から沖縄まで全国に展開するショールームは、リノべのイメージをつかみやすいと好評

撮影/白根美恵 ※情報は「リライフプラスvol.37」取材時のものです